「“かめはめ波”を参考にした」MCU最新作『シャン・チー』のルーツは、「ドラゴンボール」!?
新たなフェーズへと突入したマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作となる『シャン・チー/テン・リングスの伝説』が、いよいよ9月3日(金)より公開される。すでに世界中の評論家から絶賛の声があがっている本作の、アクションシーンにまつわる裏話を独占入手。なんとマーベルの新ヒーローのルーツは、日本が誇るあの大人気作品にあったようだ。
本作で描かれるのは、これまで「アイアンマン」や「アントマン」シリーズにも登場してきた犯罪組織“テン・リングス”に隠された謎。かつて父が率いる犯罪組織で最強の武術を身につけるも、組織の後継者になる運命から逃げ出し、二度と戦わないことを誓ったシャン・チー。サンフランシスコで平凡なホテルマンとして暮らしていた彼だったが、悪に染まった父が伝説の腕輪を操り世界を脅かそうとした時、封印した力を解き放ち、父に立ち向かうことを決意する。
近年多くのハリウッドアクション映画でも取り入れられ、大きな注目を集めている“マーシャル・アーツ”をMCU作品として初めて採用した本作。アイアンマンのようなパワードスーツでも、キャプテン・アメリカのような最強の武器でもなく、幼少期から鍛え込まれた身体能力を駆使して“生身”の肉弾戦を繰り広げていくシャン・チー。目で追えないほどの速さで繰りだされる武術こそが、本作の大きな見どころとなっている。
メガホンをとったデスティン・ダニエル・クレットン監督は、本作を手掛けるうえで古典的なカンフー映画を中心にさまざまな映画を観てアクションの研究を重ねたという。クレットン監督「日本のアニメやビデオゲームからもたくさんインスピレーションを得て、着想を得ました。すべてがこの映画の美学に混ぜ込まれています」と、日本のカルチャーから影響を受けたことを明かしてくれた。
また「僕は子どもの頃、『ドラゴンボールZ』を観て本当に夢中になりました。この映画には“かめはめ波”を参考にしていたところがあります」と、顕著にその影響があらわれているシーンがあることを告白。さらにシャン・チー役のシム・リウも日本の「スーパー戦隊シリーズ」から生まれた「パワーレンジャー」の熱狂的なファンで、子どもの頃からヒーローになることを夢見ていたことを語っている。
日本のみならず世界中で長年愛されてきた「ドラゴンボール」や「スーパー戦隊シリーズ」から影響を受けた監督&主演コンビのもとで生みだされるマーベルの新ヒーロー誕生ストーリー。マーシャル・アーツを駆使した壮絶バトルのなかに、これらの作品の要素がどのように取り入れられているのか目が離せない!
文/久保田 和馬