『レミニセンス』のヒュー・ジャックマン「最高のSFとは、未来の逃避ではなく現在を表すもの」独占インタビュー動画も公開！

クリストファー・ノーラン監督の弟で、「ダークナイト」シリーズや『インターステラー』(14)などの脚本を手掛けてきたジョナサン・ノーラン製作の映画『レミニセンス』が9月17日(金)より公開される。本作で主演のヒュー・ジャックマンと、ヒロインを務めたレベッカ・ファーガソンが紡ぎあげたのは、謎解きが絡むSFサスペンスでありながら、激しくも繊細な愛の物語だ。ジャックマン主演映画『グレイテスト・ショーマン』(17)でも共演し、本作でより信頼関係を深めたであろう2人に、本作の撮影秘話を語ってもらった。

本作の舞台は、海に沈んでしまったとある都市。ジャックマン演じるニックの仕事は、人の記憶に潜入(レミニセンス)し、それを360度の空間映像に再現するという「記憶潜入エージェント」だ。ある日ニックは検察から、ギャング組織の男が関わる事件の捜査を依頼される。目的は、瀕死状態である男の記憶に潜入し、組織の正体をつかむこと。やがてニックは、事件のカギを握る謎の女性メイ(レベッカ)に心を奪われていく。

監督、脚本を務めたのは、ジョナサンの妻、リサ・ジョイ監督で、2人にとっては大ヒットドラマ「ウエストワールド」に続いての夫婦タッグ作となった。

「僕が再体験したい記憶のほとんどは、家族と過ごした日々だと思います」(ジャックマン)

――ジャックマンさんは、リサ・ジョイ監督から直接オファーを受けたそうですが、出演するに至った経緯を聞かせてください。

ジャックマン「リサは不思議なことに、最初から脚本を読まなくていいと言って、まずは本作のコンテやデザイン画を見せてくれました。そして、自分がなぜこの脚本を書いたのかというプロセスを話したうえで、脚本を渡したいと言われたんです。

僕はその説明を聞いた段階で、作品の世界観やキャラクターの設定にとても興奮しました。そしたら、リサから『あなたが引き受けてくれないのなら、私もたぶんこの映画をやりません』と言われたので、ものすごいプレッシャーを感じました(笑)。でも、僕はその時点で本作の内容をすごく気に入っていて、すでにワクワクしていました」

――ファーガソンさんは、本作の世界観についてどう思いましたか？

ファーガソン「リサが手掛けたストーリーは、視野やスケールがすごくユニークだと思いました。また、リサ自身も人間としてとても知的な人だと思っています」

――本作はニックがメイを追い求めていくというロマンスの要素も強いですが、おふたりは『グレイテスト・ショーマン』に続いて再共演してみていかがですか？

ジャックマン「レベッカはとてもおもしろくて本当に楽しい人だから、彼女との仕事は大歓迎です。しかもものすごく才能があるし気が利く人だから、一緒にいて楽しい。この映画では、『グレイテスト・ショーマン』の時よりもたくさんのシーンで共演できたから、本当に良かったです」

ファーガソン「ヒューとの共演には、なんの不安もなかったです。私たちは以心伝心できる間柄だったので、現場では信頼できる共演者を前に、思いどおりの演技ができて、とても開放感がありました。メイはだんだん本性を現していくけど、その想いを遠慮なくぶつけられる相手はヒューしかいなかったと思います」

――ニックの「記憶潜入エージェント」という仕事がとても興味深かったです。ジャックマンさんがもしも過去の記憶を再体験できるのならやってみたいですか？するとしたらどんな記憶を選びますか？

ジャックマン「僕が再体験したい記憶のほとんどは、きっとシンプルだけど感慨深い家族と過ごした日々だと思います。子どもたちをまた抱きしめたいし、妻と恋に落ちたころや、ハネムーンに行ったこと、家族と一緒にビーチでクリスマスを過ごしたことなど。当時の僕にとっては、当たり前に思っていたことですが、そういう出来事を再体験してみたいです」