『美女と野獣』の昆夏美と山崎育三郎にビル・コンドン監督が絶賛「ただちに日本版を作らねば」
エマ・ワトソン主演でディズニーの不朽のアニメーション作品を実写映画化した『美女と野獣』(4月21日公開)で、ビル・コンドン監督と歌曲・作曲のアラン・メンケンが来日し、3月29日に東京ミッドタウンホールで開催された来日記者会見に登壇。会見には日本語吹替版を務めた昆夏美(ベル役)と山崎育三郎(野獣役)も登壇し、日本版デュエットソングを熱唱した。また、アラン・メンケンは生演奏でメドレーを披露し、会場は酔いしれた。
ビル・コンドン監督は実写化への思いをこう語った。「91年版のベルは、当時のヒロインの新境地を開拓したキャラクターをだったが、それから25年経ち、エマなら21世紀の強い女性像を体現してくれると思った」。アラン・メンケンもエマを称え「本当に素晴らしかった。なんてパーフェクトなキャスティングだろうと思った」と太鼓判を押した。
後半で昆夏美と山崎育三郎が、日本版デュエットソングを披露。歌い終えた後、昆は「最近のなかで群を抜い緊張したけど、おふたりのお顔を見た瞬間、楽しみに変わりました。また、アラン・メンケンさんの生演奏を聴けて涙が出ました」とうるんだ瞳で語った。
山崎も「サンタクロースに『アラジン』(92)のビデオをもらいましたが、『ホール・ニュー・ワールド』が大好きで、何度も何度も巻き戻して観ました。そこからディズニー作品が好きになったし、ミュージカル俳優になりたいと思ったきっかけの一つです」と語り、アラン・メンケンの演奏についても「僕にとってはモーツァルトが演奏してくれているような感覚でした」と興奮しながらコメント
ビル・コンドン監督は2人について「素晴らしかった。ただちに日本版の『美女と野獣』を作らねば」と絶賛すると、アラン・メンケンも「2人とも素晴らしい才能が備わったパフォーマー。最初に僕は怖がられているのかなと思ったけど、ほめてくださってうれしかったです」とおちゃめな笑みを見せた。
『美女と野獣』は、呪いで醜い野獣の姿に変えられ王子と、彼の前に現れた娘ベルの運命の恋を描くロマンス。『ドリームガールズ』(06)のビル・コンドン監督が、アニメーションの世界観を見事に映像化し、アラン・メンケンらによる名曲もちりばめられている。3月17日に全米公開され、オープニング3日間1億7000万ドルで、3月公開作品の記録を更新した。【取材・文/山崎伸子】