木村拓哉と長澤まさみの最強バディが明かした、「破って良かったマイルール」とは
「私はこの仕事をしていなかったら、もっとコミュニケーションが下手くそだったと思います」(長澤)
お互いに違う価値観を持ちながらも認めあっていく新田と山岸だが、仮に木村たちが、自分とは相容れない価値観を持つ人と仕事をしていく場合は、どんなふうにコミュニケーションをとっていくのだろう。長澤は「昔の自分だったらたぶん歩み寄るというか、相手の様子をうかがっていたと思いますが、いまはそういう遠慮はしたくないというか、必要がない気もしています」と言う。
「私も山岸さんみたいに、自分の美学にポリシーをもって生きられたらいいなあと思っていますし、そうすることが大事な気がします。遠慮していろんなことを言わないほうが、負を招く気がするし、思う方向に進めず、自分が苦しくなりそうなので。だから相手にもちゃんと思ったことを言葉にして伝えたほうがいいと思っています」。
木村も同意し「そういう(自分と価値観の違う)方とそのタイミングでご一緒するというのも縁なのかなと」と受け止めている。
「自分は自分のルールでやらせてもらっているけど、それは相手から見れば『あいつ、なにをやってるんだろう』と思われているかもしれない。いつも自分が正しいわけじゃないから、相手を否定するのは違うと思いますし。まさみちゃんが言った通り、自分のことを信じてやっていけばいいなと。また、僕たちは結局、作品におけるピースの1つであり、それらをどう組み合わせて、どう編集していくのかを決めるのは監督です。だからまずは、監督を信じるってことが必要だなと思っています」。
木村が「本当にいろんな人がいるから」と言うと、長澤も「そうですね。私はこの仕事をしてなかったら、もっとコミュニケーションが下手くそだったと思います」とうなずく。
数多くの作品で座長を務め、様々な現場でもまれてきた木村たちが発する言葉にはとても説得力がある。
木村はさらに「いろんな方と出会い、いろんな経験をしてきたので、きっと知らないうちに影響されているところもあると思います。ただ、今回のコロナもそうですが、みんなが一斉にある状況に追いやられると、『こういうことっていいよね』とか『こういうことは嫌じゃない?』と、いままでなら言葉や文章にしなかったことを話し合うようになった気がします」とも語ってくれた。