マット・デイモン主演サスペンス・スリラー『スティルウォーター』2022年1月日本公開決定
マット・デイモン主演のサスペンス・スリラー『Stillwater』が『スティルウォーター』の邦題で2022年1月より全国公開することが決定した。
本作は、第88回アカデミー賞Ⓡ作品賞受賞『スポットライト 世紀のスクープ』(15)のトム・マッカーシー監督最新作。仏マルセイユを舞台に、殺人罪で捕まった娘の無実を証明するため、父親が真犯人を探し出すというサスペンス・スリラーだ。
主演は『オデッセイ』(15)、「ジェイソン・ボーン」シリーズのマット・デイモン。異国の地での真犯人探しに奮闘するアメリカ人の父親ビルを、泥臭くもリアルに体現し、海外メディアからは「最高の演技を披露した」と絶賛された。デイモンは、リドリー・スコット最新作『最後の決闘裁判』(公開中)でも注目が集まる。娘アリソン役には、『リトル・ミス・サンシャイン』(06)、『ゾンビランド:ダブルタップ』(19)のアビゲイル・ブレスリン。本作では、留学中にガールフレンドを殺した罪で逮捕されるという難しい役柄を見事に演じた。
今年の第74回カンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映され、5分間のスタンディグオベーションを受けてマット・デイモンが感極まる場面もあった本作。デイモンは「心打つ美しい物語。これまで演じたどの役よりも素晴らしく、演じられて幸運だ」と語る。またマッカーシー監督は「着想が生まれたのは10年ほど前で、地中海の暗黒小説に感化されていた。これらの小説は、事件を取り巻く人物の人生を描写し犯罪小説というジャンルを超えていた。同じことを、私の映画を通じてやりたかった」と明かした。
構想10年の時を経て、監督が本当に描きたかったものとは。一つの事件を通して伝えたかったメッセージを、どう受け止めるかーー。今年度の賞レース期待の一本に注目だ。
文/タナカシノブ