マーベル好き尾上松也が大興奮!「ヴェノム」最新作は「“そう来たか!”と想像を超えてきた」
ソニー・ピクチャーズが配給するマーベル作品『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(12月3日公開)、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2022年1月7日公開)、『モービウス』(2022年公開)に関して、映画の魅力や最新情報を発信するYouTubeシリーズ番組「#マベりまSHOW」。同番組のホストを務める、マーベル映画好きの歌舞伎俳優、尾上松也がひと足先に期待の最新作『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』を鑑賞。2018年に公開された前作『ヴェノム』では、スパイダーマンの宿敵であるヴェノムの誕生が描かれ、本作ではヴェノムの最大の敵とされるカーネイジとの戦いが展開する。「前作のラストシーンから期待していた」と語るカーネイジの登場に、松也はどんな感想を持ったのか?興奮冷めやらぬ想いを語ってもらった。
「カーネイジをウディ・ハレルソンが演じるのがうれしかった」
――『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』をご覧になった感想をお聞かせください。
「前作のエンディングで『次はカーネイジが出ますよ』と前振りはされていたので、いよいよカーネイジの暴れぶりを観られる!というワクワク感がありました。それが現実となり、実際に映像になった際のアクションと迫力は凄まじかったです。期待していたヴェノムとカーネイジのバトルシーンは、まさに“本物”同士が戦っていて、興奮しましたね」
――キャスティングに関してはいかがでしたか?
「前作でも、最新作でカーネイジに変貌するクレタス・キャサディが登場しましたが、僕も大好きなウディ・ハレルソンが演じることがうれしかったです。『ゾンビランド』や『グランド・イリュージョン』などの演技がすばらしかったので印象に残っていたのですが、今回もすばらしかったです!ハレルソンが演じる役は、だいたいちょっとタガが外れてしまっている人物で、目が離せない風貌をしているんですよね。演技も完全に振り切れていて、『そう来たか!』とこちらの想像を超えてきましたし、その演技はファンが期待しているカーネイジの狂気をより引き立たせてくれていますね。ハレルソンはヤバそうな雰囲気をまといながらも、愛嬌もあるんです。彼が演じることで、シンビオートの持つ闇と、ある種の人間らしさみたいな部分も描き方として加わったように感じます。カーネイジは狂気の部分ばかりがクローズアップされそうですが、ハレルソンだからこその独特な雰囲気が加わっていてよかったです」
――単なる狂気のキャラクターというところを越えた印象があるということですね。
「キャラクターの幅が広がったことによって、一層リアリティが増したように思いますね。アメコミ映画のいいところは、『なぜそうなってしまったのか?』とヴィランのキャラクターを掘り下げていること。今回もそこはしっかり踏襲されていました。ヴィランは、悪いことをするだけでも十分なところを、哀愁や狂気を生んだ背景を感じることができたのは、ハレルソンが演じたからこそという感じがします」
「愛に飢えるクレタスの描写に深みとリアリティを感じました」
――悪役としての描かれ方も納得いくものだったということですね。
「僕もドラマなどで殺人犯の役を演じることがありますので、演技にリアリティを加えるために実際の殺人犯のことを調べたりするのですが、そこには必ず背景がある。家庭環境がよくなかったり、もともと本人の持つ性癖だったりすることもあるのですが、さらにプラスアルファされる要素が働くことでモンスターになってしまう。クレタスもそういう部分があるから腑に落ちますし、恋人のシュリークに対する執着の仕方など、愛に飢えているところが描かれていて、より深みとリアリティを感じました。その欲求が強いからこそ、暴走してしまう儚さがあるのだろうなと思いました」
――ドラマとしての満足度も高いんですね。
「僕にとっては、ヴェノムとカーネイジの派手なバトルを見ることができればOKというところもありました。ですが、それ以上にドラマがあってよかったです。ヴィランに関しては、描きすぎてしまうと『やめて、彼にも事情があるの』と止められて、ヒーローが殴りにくくなってしまうところを危惧したりもするのですが、その部分に関しても絶妙なバランスをとってくれていると思います」
「ヴェノムvsスパイダーマン、できるなら実現してほしい!」
――“スパイダーマン・ユニバース”として、映画世界が拡大しているわけですが、松也さんとしても、やはり原作にあるスパイダーマンとヴェノムの対決を観たい!という想いはありますか?
「ファンとしては観てみたいですが、どちらが強いか?となると難しいですよね(笑)。いま、スパイダーマンことピーター・パーカーを演じているトム・ホランド(トムホ)と、ヴェノムのエディ・ブロックを演じるトム・ハーディ(トムハ)が対決することを考えると、トムハの圧がものすごく強いんですよ!あのトムホが負けてしまいそうで、本当に難しいですよね。2人が対決して、どうファンを驚かせてくれるのか?そこはとても楽しみですし、できるならぜひ実現してほしいです」
――最後に、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の見どころをお願いします。
「エディとヴェノムの掛け合いが一段階上がっていますし、それを踏まえた2人の絆を観ていて微笑ましくて。まるで夫婦ゲンカのようです(笑)。2人の関係性の変化は見どころの一つだと思いますね。そして、カーネイジとの対決シーンはすごく胸アツです。改めて実写で観るとわかるカーネイジの強さと迫力は、ファンの期待に添うものになっていますので楽しみにしてもらいたいです!」
取材・文/石井誠