『ハケンアニメ!』吉岡里帆&中村倫也が“監督”する劇中アニメのクリエイター陣が明らかに
直木賞作家・辻村深月が第12回本屋大賞候補になった同名小説を、『水曜日が消えた』(20)の吉野耕平監督のメガホンで映画化する『ハケンアニメ!』(2022年5月公開)。本作の大きな見どころのひとつが、劇中で“覇権”を争う2作のアニメーション作品。東映映画YouTubeチャンネルで両作品の特報映像が配信されるやそのクオリティの高さで話題沸騰。このたびそんな劇中アニメのクリエイター陣と場面写真が解禁となった。
本作は世界中が注目する日本のアニメ業界を舞台に、最も成功したアニメの称号=覇権(ハケン)を手にするべく奮闘する人々の姿を描く“お仕事ムービー”。地方公務員からアニメ業界に飛び込む主人公の斎藤瞳役を演じる吉岡里帆をはじめ、瞳が憧れるスター監督の王子千晴役に中村倫也、王子を八年ぶりに監督復帰させるために大勝負に出るプロデューサーの有科香屋子役に尾野真千子。そしてクセ者プロデューサーの行城理役に柄本佑と、実力派俳優陣が集結したことでも大きな注目を集めている。
瞳が所属する「トウケイ動画」と王子が所属する「スタジオえっじ」。カラーの異なる2本のアニメを制作したのは、いずれも日本を代表するトップクリエイターたち。瞳が監督する「サウンドバック 奏の石」は、のどかな田舎町を突然襲った巨大ロボットから平和を守るため、主人公たちが戦う王道ジュブナイルロボットアニメーション。手掛けたのは「若おかみは小学生!」などで知られる谷東監督。キャラクターデザインは窪之内英策、メカデザインは「機動戦士ガンダム00」シリーズの柳瀬敬之が担当。
また、王子が監督する「運命戦線リデルライト」は、魔法少女の充莉が自らの魂の力で乗るバイクを変形させライバルたちと競い合う物語。手掛けたのは「プリキュア」シリーズや『ONE PIECE STAMPEDE』(19)の大塚隆史監督で、キャラクター原案は「デュラララ!!」や「魔法少女まどか☆マギカ」などで知られる岸田隆宏が務めた。
原作者の辻村は、映画化にあたって劇中アニメのクオリティに最も期待していたと語っており、映画内で全編使われるわけではないエピソードを含む各12話分のプロットを自ら書き下ろしたという。その完成度の高さと熱量には映画スタッフやアニメパートスタッフも感激し、現場全体の士気が高まるきっかけになったとか。映画ファンもアニメファンも熱視線を送る本作の公開に期待が高まる!
文/久保田 和馬