ビデオガール、スナックのママ、影を抱える大学院生…フォトジェニックな魅力を放つ女優、西野七瀬
現在公開中の原田知世×田中圭W主演のミステリー『あなたの番です 劇場版』。本作のベースとなる2019年放送のドラマ「あなたの番です」は、日本中に“あな番”ブームを巻き起こし、最終回の総合視聴率では驚異の25%を叩きだした大ヒットドラマ。横浜流星や奈緒ら出演陣の演技合戦が話題となったが、とりわけ耳目を集めたのがキーパーソンを演じた西野七瀬の怪演だ。そこで今回は、アイドル時代から女優として活躍し、フォトジェニックな魅力を放つ彼女にフォーカスしてみたい。
あざとかわいい&スポ根美少女役に胸キュン!「電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-」、『あさひなぐ』(17)
まず出演作として外せないのは、2018年に土曜ドラマ24枠で放送された「電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-」の天野アイ役だろう。桂正和の人気SF恋愛漫画を原作に、その25年後の物語が紡がれる。高校生の弄内翔(野村周平)は叔父の家に住むことになり、そこで意味深なビデオカセットを発見する。そして壊れたビデオデッキを修理して再生すると、画面から奇妙な衣装に身を包んだ美少女が現れて…。西野が演じたのは、このビデオガールの天野アイ。本来のビデオガールは穏やかな癒し系のはずだが、デッキの不具合によってちょっぴりがさつで料理下手になってしまったという設定だ。一人称が「オレ」のアイが翔をお風呂に誘い、ドアップで迫る “あざとかわいい”姿はまさに悶絶もの。彼女は本作のために髪を20cm切る役作りをして撮影に臨んだという。
そしてこのアイ役とは対極にいるスポ根美少女に扮したのが、映画初出演にして初主演作となった『あさひなぐ』だ。二ツ坂高校に入学した東島旭(西野)は、“なぎなた部”に入部し、インターハイ予選敗退での雪辱を果たすため、メンバーたちは過酷な練習に励む。本作での役柄は、元美術部で運動音痴だが変わりたいと思っている“メガネっ娘”。仲間たちと共に一つの夢へと懸命に向かっていく旭に、当時の彼女の姿が重なる。乃木坂46のメンバーも多数参加した本作の初日舞台挨拶では、感激の涙を流し、「私たち自身の青春も詰まった作品」と撮影を振り返った。
さらにこの後も西野は出演作を重ねていくが、所属していた乃木坂46を2019年2月をもって卒業。同年4月にはドラマ版「あなたの番です」がスタートし、女優としてブレイクする。