神木隆之介は、寝ていても優しいオーラがある!倉科カナ&清原果耶が証言

インタビュー

神木隆之介は、寝ていても優しいオーラがある!倉科カナ&清原果耶が証言

羽海野チカのベストセラーコミックを二部作で実写映画化した『3月のライオン』(前編公開中、後編4月22日公開)。神木隆之介演じる主人公・零の棋士としての熱き戦いとともに、映画の大きな魅力となっているのが、零を春の陽だまりのような温かさで包み込む川本3姉妹との関係性だ。そこで神木と、川本3姉妹を演じた倉科カナ、清原果耶を直撃。原作から抜け出してきたような一軒家・川本家で過ごした日々について聞いた。

17歳のプロ棋士・零が、数々の対局や近隣の町に住む川本3姉妹との交流を通して、成長していく姿を描く本作。孤独だった零が、彼女たちとの出会いによって愛を手にしていく姿も胸を打つ。川本家の長女・あかりを倉科、次女・ひなたを清原が演じているが、彼女たちの住む一軒家は外観、内装も原作のイメージ通り!セットではなく、スタッフが関東近郊を探しまわってようやく見つけた家なのだとか。足を踏み入れた時には、どんな感想を抱いただろう?

神木「原作そのままという印象がありました。階段が一段、一段、高いんです。僕の実家もそうなので、階段をのぼっている感覚なども実家にいるような気がして。姉妹がここでずっと暮らしてきたんだなと感じられましたし、僕自身、すごく親近感がわく場所でした」。

倉科「すごく四季を感じられる家でした。四季折々の花が見える縁側もとても印象的です。隙間風も吹いてくるので、そういった面でも四季を肌身で感じましたね。きちんと手入れがされているお家なので、ちゃんと人が生活している香りがする。そこが温かさにつながっているんだと思いました」。

清原「私は、ああいった古くからあるお家に入ったことがなくて。とても新鮮でしたし、過ごしているうちにどんどん『本当に住みたい!』という気持ちになりました。過ごしやすいし、とても落ち着くんです。家の中も原作のイメージ通りで、こたつが置いてあるのですが、こたつから手の届く範囲に(三女の)モモが遊ぶような折り紙やおもちゃが置いてあったりして。とても生活の感じられる場所でした」。

実家のような癒しをくれた川本家。神木は「川本家のシーンでは、自分が棋士だということを忘れていました」とにっこり。「川本家では、隙あらば眠ってしまっていた」そうだが、倉科と清原は、神木の印象をこう語る。

倉科「神木くんは、本当にプロの俳優さんだなと感じました。どうやったらこんなに繊細なお芝居をできるんだろうと、いつも驚いていました。でもこんなにかわいらしい佇まいをしているのに、中身はどこかおじさんみたいなところがあるんですよね(笑)。守ってあげたいようなかわいらしさがありながら、謎めいた部分もある。そういったところは零くんと重なります」。

清原「神木さんは、すごく気さくで、いつも楽しませてくれます。何をしていても人が寄ってくるような、優しいオーラをまとっていて。よく寝ているところを見ましたが、寝ていても優しいオーラがあって。川本家の2階にはベッドがあるんですが、私が台本を読もうと思って2階に行くと、ベッドの下の段で神木さんがぐっすり寝られていることもありました。モモと『寝ているね』ってそっと見ていたんですよ。とにかく家に馴染んでいる感じがすごかったです」。

神木「確かに空き時間にはよく寝ていました(笑)。川本家では食べるシーンも多かったので、おいしくご飯を食べて、おなかいっぱいになってしまって。さらにポカポカしてくると、すごく眠くなってしまうんです。とても温かな場所でした。川本家のシーンも含め、どのシーンも大友(啓史)監督が丁寧に撮ってくださいました。だからこそ、作品が始まったところでキャラクターの人生が始まるのではなく、続いている人生の今を切り取ったようなリアルさがあると思います。きっとみなさんが、緊張感や愛情、温かさを肌で感じられるような映画になっていると思っています」。【取材・文/成田おり枝】

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