「マスター・オブ・ゼロ」アジズ・アンサリ、サーチライトで映画初監督!ビル・マーレイとダブル主演
エミー賞を獲得したNetflixオリジナルドラマ「マスター・オブ・ゼロ」の監督兼脚本兼主演として活躍のアジズ・アンサリが、サーチライト・ピクチャーズ製作の作品で劇場用映画監督デビューする。原作は、アメリカ・ボストンの病院に勤務する外科医で、ハーバード大学医学部、ハーバード大学公衆衛生大学院教授のアトゥール・ガワンデが2014年に発表したノンフィクション「死すべき定め 死にゆく人に何ができるか」。インド系アメリカ人であるガワンデ教授はビル・クリントン元大統領の医療政策顧問などを務め、2010年にTIME誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれている。
タイトル未定の本作で、アンサリは脚本、監督、主演、製作の4役を務める。アンサリと共に主演を務めるのは、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(公開中)などのウェス・アンダーソン監督作品で、サーチライト・ピクチャーズとなじみ深いビル・マーレイ。2人がどんな役で出演するかは発表されていない。
サーチライト・ピクチャーズの代表を務めるデビッド・グリーンバウムとマシュー・グリーンフィールドは、「アジズ・アンサリはすばらしい才能の持ち主。洞察力に富んだユーモアとペーソスを兼ね備えた特異な脚本に仕上がっています。そしてもちろん、天才ビル・マーレイと再び一緒に仕事ができることに興奮しています」と声明を出している。
ガワンデ教授の「死すべき定め 死にゆく人になにができるか」は、医療の発達により死との向き合い方がすっかり変わってしまった現代、家族以外の人々も終末期に関わるようになる"新しい終末期"において、医師や周りの人々そして死にゆく人になにができるのかを問う。
「ニューヨーカー」誌のライターでもある著者が、死に向き合う人々を取材し書き綴った"豊かな死にざま"のノンフィクションを、稀代のコメディアンで映像作家であるアンサリが持つ独特なユーモアをもって描く作品になるという。現在、2023年の劇場公開を目指し製作が進められている。
文/平井伊都子