声優・かかずゆみ&キャラデザ・丸山宏一が紐解く、しずかちゃんの“普遍的ヒロイン力”!かわいく描くコツも伝授

インタビュー

声優・かかずゆみ&キャラデザ・丸山宏一が紐解く、しずかちゃんの“普遍的ヒロイン力”!かわいく描くコツも伝授

「映画ドラえもん」の第41弾『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』(3月4日公開)が、いよいよスクリーンにお目見えする。公開から35年以上を経たいまもなお高い人気を誇る『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争』(85)を再び映画化した本作は、しずかちゃんの活躍にも注目したい1作だ。そこで2005年からしずか役を演じている声優のかかずゆみ、本作でキャラクターデザインを担当した丸山宏一を直撃。“絶対的ヒロイン”であるしずかちゃんが世代を超えて愛され続ける理由や、旧『のび太の宇宙小戦争』と今回におけるキャラクターの変化などについて語り合ってもらった。

「『のび太の宇宙小戦争』のしずかから、勇気をもらいました」(かかず)

『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』は3月4日(金)公開
『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』は3月4日(金)公開[c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2021

ある日、のび太たちの前に現れた手の平サイズの宇宙人・パピ(声:朴璐美)。ピリカ星の大統領で、反乱軍から逃れるために地球にやってきた彼と友だちになったドラえもん(声:水田わさび)やのび太(声:大原めぐみ)たちが、パピと宇宙を守るために立ち上がる姿を描く。「しずかとスネ夫の掛け合いが見られる、珍しい作品でもあります」と声をそろえたかかずと丸山は、しずかちゃんの普遍的な魅力について「正義感があるところ」(かかず)、「多面性があるところ」(丸山)だと分析する。

――1985年版から、再び『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争』を映画化すると聞いた時の感想を教えてください。

かかず「しずかの活躍がクローズアップされる作品でもあるので、とても楽しみにしていました。原作があるものをリメイクして映画化するということは、メインキャラクターの声優が私たちに交代されてからもやってきたことなので、『のび太の宇宙小戦争』がとうとうやってきたか!という感じです。私にとってお気に入りのひみつ道具であるスモールライトも注目される、とても好きな物語です」

いまもなお高い人気を誇る、1985年版『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争』をリメイク
いまもなお高い人気を誇る、1985年版『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争』をリメイク[c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日1985

丸山「宇宙を題材にした映画は、僕としては『映画ドラえもん のび太の月面探査記』でも一度やっているんですが、またそれとは違った味わいのある作品です。そんななか、しずかとスネ夫が中心になってストーリーを引っ張るところが、この作品のとてもおもしろいところだと思っています。今回が2度目の映画化になりますので、どうやって新しい作品をつくろうかと考えた時に、絵柄は原作寄りにして、なおかつ古臭くならないようにとバランスを取りながら作りたいなと思っていました」

――お2人がおっしゃったように、しずかちゃんの活躍を楽しめる作品でもあります。本作におけるしずかちゃんの好きなシーン、見どころだと思う場面を教えてください。

かかず「丸山さんがおっしゃったように、スネ夫さんとしずかのコンビを見られるのはなかなか珍しいことだなと思います。スネ夫さんはたけしさん(ジャイアン)と一緒にいることが多いんですよね。本作ではパピたちを救うための戦いに向かう時に、スネ夫さんは『嫌だ、嫌だ』と逃げようとするんですが、しずかはそんなスネ夫さんの気持ちを引っ張っていきます。そこはしずかの意志や母性本能の強さ、正義感が表れている、大好きなシーンですね。しずかは『私だって怖いわよ』と正直な想いを口にしますが、生きているとそう感じる瞬間って誰にでもあるものですよね。それでも戦いに出ようとするしずかを見ていると、こちらも勇気をもらえました」

1985年版、しずかの芯の強さが見える場面
1985年版、しずかの芯の強さが見える場面[c]藤子プロ・小学館・テレビ朝日1985


――スネ夫役の関智一さんとは、一緒にアフレコすることはできたのでしょうか?

かかず「同じ建物内の別の部屋にいたりもするんですが、ヘッドホンでお互いの声を聴きながら、ほとんどの場面をメインキャラクターが同じタイミングで収録することができました。テレビアニメの収録での関さんは、テストの時に、本番では使えないようなワードを入れてきて場を和ませたり(笑)、それでいて現場ではしっかりとリードしてくれるんです。とりわけ劇場版の収録では、グッとその世界観に入り込んでお芝居をされている関さんを見るシーンが多くなりますので、こちらもとても影響を受けますね。同タイミングで収録ができると、お芝居をしていても必ず相乗効果が生まれてきます。本作もとてもいい形で収録ができたなと感じています」

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