伊藤英明らベテラン俳優陣、救世主は「西畑大吾」とキッパリ!
若杉公徳の伝説的ギャグ漫画を伊藤英明主演で実写映画化した『KAPPEI カッペイ』の初日舞台挨拶が3月18日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、伊藤英明、上白石萌歌、西畑大吾(なにわ男子)、大貫勇輔、古田新太、山本耕史、小澤征悦、平野隆監督が登壇した。
ノストラダムスの大予言を信じて厳しい修行を続けてきたものの世界滅亡の時は訪れず、活躍の場を与えられなかった戦士たちが、現代の東京で知る遅すぎた青春を描く本作。デニムの袖なしジャケット&ホットパンツという出立ちで“最強の戦士”勝平役を演じた伊藤は、「映画の関係者って、映画ができるとだいたい3か月前くらいに観られるんですが」と口火を切り、「今回ちょっと時間が合わなくて。宣伝の時も実は映画を観ていなかったんです」とぶっちゃけ。「どうせだったら初日までとっておいて、自分の息子が6歳で、ちょうど映画を観て楽しい時期。やっと今日、9時40分の回に観てきました!おもしろかったです」とついに完成作を鑑賞したという。
会場から拍手があがるなか、伊藤は「上白石ってすごい女優だなと思いました。観終わった後に胸がキュンとなった」と上白石演じるヒロインの可憐さにときめいたというが、「それ以外はなにも覚えていない。なにも残らない」と続け、周囲も大爆笑。会場にはたくさんの西畑ファンもかけつけており、伊藤は「西畑くんのファンの力を借りて、ぜひとも『KAPPEI』を世に広めていただきたいと思っております」と自虐交じりにコメントしつつ、6歳の息子も「おもしろかった」以外の感想がなかったことを告白。「なにも残っていないんでしょうね」と笑いながら語っていた。
また救世主になるべく修行を積んでいる映画の登場人物にちなみ、自身の救世主についてトークを繰り広げるひと幕も。伊藤は「なにわ男子のデビュー曲、『初心LOVE(うぶらぶ)』です」と回答。「宣伝のなかで(自分は)『KAPPEI』の世界観が『初心LOVE(うぶらぶ)』に合うと言っていたんですけど、それを言うと大ちゃんが即座に『違う』と否定する。でも今日パンフレットを見たら、大ちゃんが(本作は)『初心LOVE(うぶらぶ)の世界観』と言っていた。どういうことなんですか、大ちゃん」と自分のコメントを西畑が使っていたことについて問いただした。西畑は「『初心LOVE(うぶらぶ)』がかわいらしすぎるので、この映画の世界観には合ってないかなと思ったんですけど、『勝平の初心LOVEを描いた作品です』という語呂がよかった。パンフレットの締めに使わせていただきました」と苦笑いを見せながら釈明。さらに「『あんな恋がしたくて』という感じの曲が、ちょっとだけ『KAPPEI』に合っている」と生歌を披露すると、小澤が「フー!」と大盛り上がり。会場からも拍手があがり、西畑は「皆さんが救世主かもしれないです。拍手をいただけてうれしいです」とファンに感謝していた。
この日は終始、ベテラン俳優たちがなんとか西畑の人気に乗っかろうとお茶目にトークを展開していたが、古田は「救世主は西畑」とキッパリと語り、「これからどんどん上がっていくわけだろ。俺とか小澤、英明とか耕史はみんなお前に付いていくからね。大河とか朝ドラとかやってよ」とお願い。小澤も「西畑さん!付いていきます!」と悪ノリして、西畑を「これからのプレッシャーがすごい」とタジタジにさせていた。
舞台挨拶終盤には、サプライズで原作者の若杉公徳から手紙が到着した。手紙には「かっこよくてキャリアのある方々が終末の戦士を演じていただいたことで、唯一無二のおもしろさと哀愁が生まれた」という感謝と共に、「大ちゃん、ナイスツッコミやったで」と西畑への賛辞も書かれていた。
伊藤は「やっぱりみんな西畑くんに乗るんですね」と語りながら、「うれしいです。最初にこの手紙(の内容)を聞きたかった。自分の俳優人生がスタートする作品に出られてよかった(笑)。すばらしい作品に関われた」と舞台挨拶前半の自虐発言を軌道修正。「同じ世代のキャリアを重ねた俳優、すばらしい先輩、キラキラ感満載の上白石さん、西畑くん。世界を代表するプロダンサーの大貫と一緒に仕事ができてよかったです。あとはファンの皆さまの力でこの映画が大きくなったり、小さくなったりします。西畑くんに力を貸してください!」と声を大にするなど、最後まで茶目っ気たっぷりのトークで会場を盛り上げていた。
取材・文/成田おり枝