中島健人、ジャニー喜多川からのダメ出しに「ギリギリでいい、そういう生き方もアリ」
中島健人主演映画『桜のような僕の恋人』(3月24日よりNetflixで独占配信)のプレミアイベントが、3月23日にザ・リッツ・カールトン東京で開催され、主演の中島、共演の松本穂香、深川栄洋監督が登壇。中島は「お芝居で気絶しかけたし、そこを監督に介助していただいたこともありました。本当に穂香さん、そして監督、多くの方々に僕は支えられながら、最後まで走り切ることができました」とあふれる想いを口にした。
泣ける恋愛小説として話題を呼んだ宇山佳佑の人気小説の実写映画化作品。美容師の有明美咲(松本穂香)に恋をした朝倉晴人(中島健人)が、勇気を出して彼女をデートに誘うが、彼女は難病に冒されていた。
中島は晴人役を演じるにあたり、キラキラしたアイドルのオーラの封印して挑んだとか。「身近にいるどこにでもいるような青年、それが晴人という役だったので、自分のなかで小さいころの記憶を思い出してみたり、監督におすすめされた楽曲を聴いたりと、自然体の自分により近づけるような時間の使い方をしました。また、香水をつけるのをやめました。常日頃は絶対に必要なアイテムですが、撮影期間中は全くつけませんでした」と告白。
MCから「いまは毎日つけてますか?」と尋ねられると、世界配信されるNetflix映画ということで「エブリデイ」と答え「Netflixなので、USAの方も観ていると思うので」とおちゃめに答えた。
ヒロインを務めた松本は完成した映画について「自分が出ている作品なのに、ずっと泣いていました」とのこと。また「とても温かい現場でしたし、その温かさは、中島さんの持つものからきていたのかなと、作品を観ていても感じました」としみじみ語った。
深川監督は「この映画は恋愛映画、青春映画というふうに見られるかもしれませんけど、究極なところ、誰もが必ず向き合わなければいけない瞬間が内包されているんです。そうなった時に自分の心はどうなるかということを考えさせられる映画でもあります」と解説。
また、桜の季節の思い出について聞かれた中島は「ジャニーズの仕事を始めさせていただいたのがちょうど春の季節で、オーディションが当日13時から始まる予定だったんですけど、僕はギリギリ12時58分とかに着いたんです。その日300人ぐらいのオーディションで、僕は最後の300番で、ジャニーさんから『ユー、遅いよ』と言われました。でも、ギリギリでもいいんだ、そういう生き方もアリだと思いました」と笑顔を見せた。
松本は「私はそんなに本当にキラキラした思い出はあんまりないんですけど、シンプルに、お付き合いした人と、高校時代にお花見デートしたなって。手作りの弁当を作っていったといった程度のお話です」と言うと、中島は「監督、これ映画化しましょう。僕のギリギリの話、取り下げてもらいたい」と言って、会場の笑いをとった。
最後に作品をいち早く観た観客からの感想が、桜の花びらとなって会場に降り注ぐというサプライズの演出に3人は感激。中島は「感慨深いです。この1年間、この作品は本当に自分の強い自信になっていますし、心の支えにもなってました。今日こうしてこの場で、みなさんにこの作品の良さをアピールできること、そして明日から世界中に届けられることが本当にうれしいなあと思います」と喜びを口にした。
取材・文/山崎伸子