阿部サダヲ主演映画『アイ・アム まきもと』に満島ひかり、松下洸平、宮沢りえら豪華俳優陣が集結!
<キャストコメント>
●満島ひかり(津森塔子役)
「舞台の楽屋裏にやって来た水田監督から、『読んでみて』と数十枚の紙の脚本を頂いたのは3年ほど前。初めのページには、水田さんの名前と倉持裕さんの名前が書かれていて、大好きなふたりの名前に、ページを捲る前から満足した気持ちになっていました。私にとってはホームのような水田組で、これまた、いちファンの阿部サダヲさんとの共演ですからもう、感謝の気持ちで参加しました。主人公のマキモトさんは、素晴らしい真っ直ぐさの持ち主で、見ている人をハッ!とさせるところが幾度もあるのでは、と感じます。彼の迷惑さは、人が合理的に生きるために忘れていたことを気付かせてくれる、そんな迷惑さなんだと、塔子を演じた私は思うのです」
●松下洸平(神代役)
「神代役を演じました、松下洸平です。初めての水田監督作品、初めての阿部サダヲさん、僕にとってはどれもこれもが刺激的でワクワクする現場でした。空気の読めない牧本という人物に振り回され、劇中ではゆっくり蕎麦を食う時間さえも奪われておりましたが、なぜか手を差し伸べてしまう不思議な魅力を持った牧本の他人を動かす力の原動は『無垢』である事。しかし彼はそれを武器とはせず、真っ直ぐに見つめる透明な瞳で僕らに語りかけてくれました。その瞳を、是非劇場でご覧下さい」
●松尾スズキ(平光役)
「大した迷惑はかけられてないんですが、マキモトというより、大人計画に入った頃の阿部にはだいぶ迷惑かけられました。それもいまとなってはいい思い出です。映画のマキモトは、ああいう性格だから友達が少なそうですが、阿部はわたしより友達が多そうなのが、なんというか、人生って不公平だなと思うのです。幸せってなんでしょう。マキモトと阿部を見ているとそう考えてしまうのです」
●坪倉由幸(小野口役)
「僕は牧本の上司にあたる小野口という市民福祉局局長を演じさせていただきました。牧本には局長になった初日から局長室にとんでもない物を置かれていたり、車で走りだそうとしたらメチャクチャな止め方をされたり、牧本のことは嫌いではないが小野口としては牧本の言動すべてが理解できない。でも、僕自身としては牧本はとても素敵な人だなぁって思いました。『迷惑な男』で真っ先に思い浮かんだのが僕の相方の杉山。杉山もこういう迷惑のかけ方だったら人に好かれるのかなぁ…なんて思いました」
●宮沢りえ(今江みはる役)
「牧本さんには、いわゆる常識が通じません。複雑な女ゴコロを察してもくれません。とても、迷惑でした。でも、そんな強引な牧本さんから思いがけないプレゼントがありました。それは、みはるにとって、もしかしたら人生最高のギフトだった様に感じます。牧本さんが大切だと思う事は、私の大切でありたいと思わせてくれる作品でした」
●國村隼(槍田役)
「人知れず終わりをむかえたいくつもの人生があり、それを、ひとつ、ひとつと弔う男がいた。そんな主人公、牧本に訪ねてこられ、無理やり亡くなった友人の生きてきた様を語れと迫られる男。私が演じた槍田さんも、また、孤独でかたくなな人生の真っ最中なのに…。ほっといて欲しい、迷惑千万!やさしくも悲しい、嫌なんだけどちょっと嬉しい、そんな気持ちを描いた映画です」
文/富塚沙羅