【第94回アカデミー賞】『ロスト・ドーター』のオリヴィア・コールマン、惜しくも受賞を逃す
現地時間3月27日(日本時間3月28日)に開催中の第94回アカデミー賞授賞式。混戦模様となった主演女優賞は『タミー・フェイの瞳』のジェシカ・チャステインにもたらされ、有力視されていた『ロスト・ドーター』のオリヴィア・コールマンは惜しくも受賞を逃した。
『ロスト・ドーター』は、エレナ・フェッランテの小説を原作に、マギー・ギレンホールが監督と脚本を手掛けたヒューマンドラマ。休暇でビーチを訪れた一人の女性が、子育てをする母親の姿を通して自らの過去をひも解いていく。そのほかジェシー・バックリー、ダコタ・ジョンソン、エド・ハリスらが出演。
惜しくも受賞を逃したコールマンだが、本作では、過去の記憶がよみがえり、自責の念や孤独、不安定さにさいなまれていく女性の感情を繊細に表現した。5月27日(金)より公開となるイギリス映画『帰らない日曜日』や、イギリスで実際に起きた事件を描くクライムドラマ「ランドスケーパーズ 秘密の庭」でも圧倒的な存在感を発揮。世界的女優として、キャリアの快進撃を続けている。
コールマンは1974年、英国ノリッチ州生まれ。イギリスのコメディ番組「ピープ・ショー ボクたち妄想族」で人気を集め、『ホット・ファズー 俺たちスーパー・ポリスメン!』(07)や『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(11)に出演。その後、ヨルゴス・ランティモス監督の『ロブスター』(15)に出演した。2018年には、ランティモス監督の『女王陛下のお気に入り』で第91回アカデミー主演女優賞に輝いている。
文/成田 おり枝
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