白石麻衣が語る“自分らしく生きる”勇気をくれたファンとの出会い、同期との絆「“警察学校組”の関係性にはグッときた」
「自分らしく生きていい。30代の希望は、ステキな大人になること」
好きなキャラクターを聞いてみると、「コナンくんは殿堂入りとして、本作を観て惹かれたのは、松田刑事です。かっこいいなって思っちゃいました」と微笑んだ白石。「しっかりしているのかなと思っていると、かわいらしい一面が見えてきたり。ギャップがステキだなと思いました」と“警察学校組”の一人で、機械の解体とボクシングが得意な松田陣平(声:神奈永年)に惚れ惚れとするが、白石自身も正統派美人のイメージがありつつも、バラエティ番組で渾身のギャグを披露するなどサービス精神も旺盛で、そのギャップも大きな魅力だ。
「見た目で、『話しかけにくそう』『あまりしゃべらない人なのかな』と判断されてしまうことも多いんですが、全然そんなことはなくて(笑)。普段もお仕事の時も、ずっとこんな感じなんですよ。当初は『どういう自分を出したらいいんだろう』と迷走した時期もあったんですが、自分を作って生きていくのも疲れてしまうし、キャラを作るようなこともしたくないので、このまま自分らしく生きようと思って。自分のやりたいことをやるのが、一番のリラックス方法だなと思うんです。ファンの方にも、私がお仕事を楽しんでいる姿を見てもらいたい。“楽しむ時は全力で楽しむ、休む時は休む”とメリハリをつけることを心掛けています」となんとも心軽やかだ。
「自分らしく生きていいと思えたのは、ファン方の方からの声のおかげです」だと続ける。「握手会などでは、直接ファンの方の声を聞くことができました。『この前、テレビ観たよ』『ああいう麻衣ちゃんの表情が好き』などいろいろな感想を教えてくれて、そういう話を聞いて『このままの私でいいんだ』『素顔の私も応援してくれる人がいるんだ』と思うと、ものすごくうれしくて。それからは変な気を遣わずに、いろいろなことができるようになりました」と輝くような笑顔を見せる。
「ずっとグループにいたので、最初は一人でお仕事をすることにさみしさを感じることもありました。いまは乃木坂46を卒業して1年半くらいが経って、グループにいた時と比べて、自分の時間も増えました。ゆっくりと自分と向き合える時間ができたことで、焦らずにひとつひとつのお仕事に集中することができているのかなと思います」と現在地について吐露。今年8月には30歳という人生の節目を迎えるが、30代の希望は「ステキな大人になること」だという。
「30代って、ようやく大人の仲間入りができる年代なのかなと思っています。いろいろなことを自分でできるようになりたいですし、内面がかっこいい人って、それが見た目にも表れてくると思うんです。様々なことに目を向けて内面をしっかりと磨いて30代を迎えたいです」と未来を見つめ、「友だちと“30歳までにやりたいこと、一緒にやることリスト”を作っていて(笑)。本当にしょうもないことばかりなんですけれど!結構いま、クリアしているんですよ。陶芸も30歳までにやりたい。ちょっと大人な感じがしますよね。『かわいい花瓶を作ろう!』と話しています」と楽しそう。本作では高木刑事と佐藤刑事の恋模様も描かれおり、「キュンキュンした」という白石。佐藤刑事のウエディングドレス姿を見て、「私の周りにも結婚している友だちや、子どもを産んでいる友だちもいるんですが、ウエディングのシーンを見るとやっぱりステキだな、いいな!って思いました。でも結婚はタイミング。全然焦っていないです」と語る姿からも、いまの充実度が伝わってきた。
取材・文/成田おり枝