10年越しの劇場版『輪るピングドラム』舞台挨拶に幾原邦彦監督&声優陣が集結!新作カット含むPVも公開
2011年に放送され、アニメファンのみならず多くのクリエイターからも支持を集めた幾原邦彦監督のオリジナルアニメ「輪るピングドラム」。そのテレビシリーズを再構築し、完全新作パートを加えた編集劇場版2部作の前編『劇場版「RE:cycle of the PENGUINDRUM」前編 君の列車は生存戦略』(公開中)の公開記念舞台挨拶が5月5日、グランドシネマサンシャイン池袋にて開催された。
登壇したのは高倉冠葉役の木村昴、高倉晶馬役の木村良平、高倉陽毬役の荒川美穂、荻野目苹果役の三宅麻理恵、そして幾原監督の5名。前編の感想を聞かれた幾原監督は「(テレビシリーズを再構築ということで)どうしてもダイジェストになりがちなため、キャラクターの気持ちにフィーチャーしてカットを繋げていこうということで、このような形になりました」と、今回の劇場版の構成について語る。
それを受けて木村昴は「10年前に放送した『輪るピングドラム』という作品をもう一度観るというよりも、新しい作品を観ている感覚」と話し、キャスト陣一同が声を揃えて「劇場版はすでにテレビシリーズを観た人も、もう一度観返したくなる作品になっています」と太鼓判。そしてそれぞれがお気に入りのシーンを発表しながら、10年前を懐かしんだ新作パートでの驚き、劇場版になって気付いた新たな発見について和気あいあいとしたムードで語り合った。
舞台挨拶の最後には登壇者から観客へ向けたメッセージが。三宅は「いろんな考察をしながら、より深くこの作品を愛してもらえればと思います」と語り、荒川は「これから後編も控えておりますが、まだまだ前編を何度も観ていただいて、『映像に注目してみる』「音に注目してみる』などいろんな楽しみ方ができると思いますので、何度も楽しんでいただけたらうれしいです」と呼びかける。
そして木村良平は「こうして10年越しに新たなものを作る機会に恵まれた作品。皆様の声でぜひ、この作品を知らなかったという人に新たに知っていただき、たくさんの方に観ていただけたらと思います」と“ピンドラ”のさらなる飛躍に期待をかける。木村昴も「ピンドラ旋風をともに巻き起こせていけたら!」と意欲をのぞかせ、幾原監督は「優しい言葉で『ピンドラすごいぜ!』というのを広めていただけたら。7月の公開に向けてがんばっていきたいと思っておりますので、皆様応援をよろしくおねがいいたします」と語った。
先日にはスペシャルPVも公開され、現在各音楽サイトにて配信中の劇場版後編の主題歌、やくしまるえつこメトロオーケストラの新曲「僕の存在証明」の90秒エディットサイズに合わせ、劇場版の新規カットを含む本編映像が収められている。後編となる『劇場版「RE:cycle of the PENGUINDRUM」後編 僕は君を愛してる』は7月22日(金)より公開される。
文/久保田 和馬