安彦良和監督「標的は『トップガン!』」『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』大ヒットに感謝
ガンダムの原点「機動戦士ガンダム」の第15話「ククルス・ドアンの島」を待望の映画化。シリーズ最新作となる『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』(公開中)の公開記念舞台挨拶が5日、丸の内ピカデリーで開催され、古谷徹、武内駿輔、古川登志夫、潘めぐみ、内田雄馬、廣原ふう、森口博子、安彦良和監督が登壇した。
ステージには本作の感想が書き込まれたボードも登場。主人公アムロ・レイ役の古谷は、「皆さんが映画をちゃんと受け止めてくれたと思うと、最高です!」と満面の笑みを浮かべた。本作でアムロと共に物語を展開していく最重要キャラクター、ククルス・ドアンを演じた武内は、「ほっこりする、心があたたまるというコメントが多いのもよく分かります」と映画の感想に納得の様子。さらに「エンドロールにも工夫があってとても素敵です」と見どころを伝えた。3日の舞台挨拶では涙を浮かべる場面もあった古谷。「50代、60代のファンの方を前にしたら、“ずっとガンダムを待っていてくれたんだ”という気持ちがこみあげ、涙が溢れてしまいました」と振り返り、「まさか、自分が涙を流すとは思っていなくて…忘れてください!」とちょっぴり照れながら訴えていた。
続けて「シャアのように女性を戦いに利用することもなく(笑)、心優しい少年というところが素敵。43年経っているけれど、さらにキャラクターとして好きだと思えました」と本作で改めてアムロに惹かれたポイントを語った。武内は「ドアンは子供たちにとって父でもあり、兄でもあり、友人のような存在でもあります。いろいろな要素を持った強い人だと思います」と解説し、「何度も観ることでドアンの核心に触れていける気がしています」とし、リピート鑑賞で、ドアンをより深く理解してほしいと呼びかけていた。
ガンキャノンのパイロット、カイ・シデン役の古川は、「声がまったく変わらない!」という感想に「うれしい!」とニッコリ。「実はそこがすごく不安でしたが、作品に参加でき、そういった感想をいただき、さらに、このような舞台挨拶に立てること自体に感動しています」と思いを明かした。世界ではいつの時代も戦いが起こり、殺し合う愚行に終止符が打てないと前置きし「そういうところで犠牲になるのは名もなき小さな者。ガンダムは常にそこに切り込んでいるし、メインテーマのひとつです。今回もそこをぎゅっと絞り込んでいるし、名作になったと思います」と胸を張り、改めて本作への参加へのよろこびを語った。
「おかえり!ホワイトベース」というコメント「ありがたい!」とコメントしたのは通信士兼コア・ブースターのパイロット、セイラ・マス役の潘。「クルーとしてのセイラを演じるのは初めて。ガンダムを愛する人にそういっていただけるのはうれしいです」としみじみ。「本作がみなさんの帰れる場所になるといいなと思っています。長く愛してくださるファンには“おかえりなさい”と、初めての人には“ようこそ!”と言いたいです」と包み込むような優しさに溢れる声で呼びかけていた。