キムタクも参加!カンヌ国際映画祭の注目ポイントは?
世界三大映画祭のひとつ、カンヌ国際映画祭。その第70回がフランスの現地時間5月17日~5月28日に開催される。昨年は深田晃司監督の『淵に立つ』(16)がある視点部門で審査員賞を受賞したり、スタジオジブリ制作の『レッドタートル ある島の物語』(16)が上映されたりしたが、今年は木村拓哉の参加や、常連監督の最新作がコンペ部門に選出されているなど話題性は十分。早速、今回の映画祭の注目ポイントをチェックしていこう!
日本で最もカンヌ国際映画祭との相性がいい監督いえば河瀬直美だろう。今年は永瀬正敏を主演に迎えたラブストーリー『光』(5月27日公開)がコンペティション部門に選出されている。これまで河瀬監督は『萌の朱雀』(97)がカメラ・ドール(新人監督賞)を受賞しているほか、2007年にはコンペティション部門に選出された『殯の森』でグランプリを受賞。今日本で一番、カンヌの最高賞パルムドールに近い河瀬監督がどんな結果を残してくれるのか期待したい。
また、長澤まさみ主演の『散歩する侵略者』(9月9日公開)はある視点部門へ出品。本作の監督、黒沢清は2008年には『トウキョウソナタ』(08)で審査員賞、2015年には『岸辺の旅』(15)で監督賞を受賞するという経歴の持ち主。カンヌでの評価が高いだけに、最新作での反応が気になるところだ。
さらに、特別招待作品として上映される『無限の住人』(公開中)では木村拓哉が参加。『2046』(04)以来13年ぶりのカンヌ参加となり、邦画、主演作としては今回が初めてだ。ヨーロッパでの評価が高い三池崇史監督作ということで、彼がカンヌの舞台でどんな発言をしてくれるのか楽しみ。
今年はオンラインストリーミングサービスNetflixのオリジナル映画も初出品。ポン・ジュノ監督がメガホンをとった『オクジャ』(6月28日より配信)は、ブラッド・ピットが製作で参加しているなど、かなりの注目作。今回でNetflix映画の出品は最初で最後という噂もあるので、カンヌでNetflix映画がどう受け入れられるのか動向も見守りたい。そのほかにもニコール・キッドマンの出演作がコンペティション部門を含めて4作品も上映される異例の事態も発生している。
毎年、様々なニュースや話題を振りまいてくれるカンヌ国際映画祭。世界中から映画関係者や映画ファンが集まる舞台で日本映画がどれだけ存在感を示すことができるか見逃せない!【トライワークス】