水谷豊、構想40年の初監督作に万感の思い「ずっと思い続けていた」
水谷豊が主演と初監督を務めた『TAP -THE LAST SHOW-』(6月17日公開)のプレミアムイベントが、5月14日に表参道ヒルズで開催。水谷監督や北乃きいら豪華キャストがレッドカーペットを歩き、ダンサーたちがタップパフォーマンスを披露した。水谷監督は初監督作について「夢を手に入れるために思い続けることの大切さを僕に教えてくれました」と目を潤ませながら万感の思いを口にした。
登壇したのは水谷監督、共演者の北乃、六平直政、前田美波里、岸部一徳、清水夏生、HAMACHI、西川大貴、太田彩乃、佐藤瑞季、さな、NON、nana、KENICHIの14名だ。
40年越しの構想を映画化した水谷監督は「長い間思い続け、途中何度か諦めました。でも、ずっと思い続けていた自分がいて。監督は初めてですし、思うままにやるしかないと思って入りました。素晴らしかったのは、1カット1カットがすべて自分のイメージを超えていったことです」と感無量の様子。
タップの魅力について水谷監督は「若い頃、ロサンゼルスやブロードウェイでショーを観て、涙が溢れて止まらなくなる別世界のようなことを体験しました」と言うと、北乃も「本当にタップを間近で見ていると涙が出てくるんです。スタッフの方たちも涙を流しながらやっていて、1カット1カットで拍手が起こる。贅沢な撮影現場でした」と興奮しながらコメント。
また、水谷監督は「この年齢になったからダンサーたちと出会えたし、このキャストやスタッフもいまの僕だからこそ出会えた。40代までなら僕がタップを踊るつもりでいましたが、もし踊っていたらこんな素晴らしいショーにはならなかったなと」とキャストやスタッフたちに感謝した。
『TAP -THE LAST SHOW-』は、タップダンスを題材にショービジネスの光と影を描いた感動作。水谷は事故でダンサー生命を絶たれた主人公・渡真二郎役を演じ、『座頭市』(03)のダンスのシーンを手がけたHIDEBOHがタップダンス振付・監修を担当した。【取材・文/山崎伸子】