『千と千尋の神隠し』「油屋」モチーフの大型空間も!「鈴木敏夫とジブリ展」展示内容を公開
2019年に東京、神田明神にて開催された「鈴木敏夫とジブリ展」が3年ぶりに東京に帰ってきた。長崎、京都での巡回展を経て、7月1日(金)より9月7日(水)まで天王洲の寺田倉庫にて開催される本展覧会には、東京展限定で宮﨑駿監督の『千と千尋の神隠し』(01)に登場する湯屋「油屋」をモチーフにした大型空間<油屋別館>も登場する。本レポートでは、開催前日に行われた開会セレモニーの模様とプレス内覧会で撮影した90点におよぶ写真をたっぷりとお届けする。
開会セレモニーには、スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫をはじめ、日本テレビ代表取締役会長執行役員の杉山美邦(6/30付予定役職)と、KDDI株式会社執行役員常務の竹澤浩が登壇し、取材陣に挨拶。杉山は「とてもおもしろい展覧会になっています!」と胸を張り、日本テレビとジブリの関係に触れ、「ジブリが作ってきた作品が、どう生みだされたのかを体感してほしいです」と呼びかけた。竹澤は、自身はもちろん子どもジブリ作品を楽しんでいると語り、「世の中におもしろい未来を作っていく力添えができたら」と、KDDIがジブリと共に歩む未来への思いを明かした。
鈴木は子どもの頃から「ものが捨てられない」とニッコリ。「親から、捨てなさいと言われても取っておいた。(展覧会に展示してあるものは)生き残ってきたものたちです(笑)」としみじみ語り、幼稚園の頃の帽子、小学校4年生の頃に描いた絵、6年生のときに友達からもらった絵などもずっととってあるとし、「そういうものが捨てられない性格なんです。東京に出てくるときに父から『持って行け!』と言われて、本当に持ってきてしまって…。そこからもずっとものは増え続ける一方。他人にとってはどーでもいいものだけど、僕にとってはとても大切なものなんです」と物への愛着を熱弁。
「まさか、こんな形で披露することになるとは。自分のものなので、ちょっと恥ずかしいけれど、改めて思うのは、取っておいてよかったなということと、年をとるのもいいもんだなということ。今年74歳で、いろいろなものを取っておいたからこそ、そして、元気でいるからこそ、展覧会を見ることもできるということに幸せに感じます」と感謝の言葉を伝えた。