二宮和也、武田鉄矢から「クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優は、ただ者ではない」と絶賛されて照れ笑い

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二宮和也、武田鉄矢から「クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優は、ただ者ではない」と絶賛されて照れ笑い

二宮和也主演映画『TANG タング』の公開初日舞台挨拶が8月11日に丸の内ピカデリーで開催され、二宮和也、満島ひかり市川実日子、小手伸也、奈緒、かまいたちの山内健司と濱家隆一、景井ひな、武田鉄矢、三木孝浩監督が登壇。本作の「タング、健のために」という印象的なセリフにちなみ、“自身の心の支えになった言葉”を明かすことになったこの日。いかりや長介からもらった言葉を大切にしているという二宮が、その意味が「ようやくわかってきた」と明かした。

『TANG タング』の公開初日舞台挨拶が開催された
『TANG タング』の公開初日舞台挨拶が開催された

二宮にとって「嵐」活動休止後、初の主演映画となる本作。わけあって無職で人生に迷子中の健(二宮)と、記憶をなくした迷子のロボット、タングの友情と冒険を描く。本作のオファーは「嵐の活動をしていた時だった」と振り返った二宮は、「活動をしている最中はお受けできませんという話をしていたんですが、『活動休止してからでも構わないので、やっていただけませんか』というお話をいただいて。ありがとうございます!」と希望を受け入れてくれた制作陣に感謝しきり。三木監督は「プロデューサーの方と話したなかでも、健役には二宮さんしかいないなと思っていました。『いくらでも待ちます!』という気持ちでした」と二宮への絶大な信頼を口にしていた。

夫婦役として共演した二宮和也と満島ひかり
夫婦役として共演した二宮和也と満島ひかり

本作で二宮が演じたのは、妻に捨てられたダメ男。「僕は基本的にそこらへんのゾーンで生きているキャラクターを演じることが多いので。20年間くらいずっと、板前の見習いみたいなことをやっていたり。そこらへんは慣れています」とドラマ「拝啓、父上様」を引き合いに出して、周囲の笑いを誘った二宮。ステージにはそんな二宮に向けて、本作の原作となる「ロボット・イン・ザ・ガーデン」の作者、デボラ・インストールから「マスクを交換するほど号泣してしまいました。健が成長していく姿を見て、原作者としてもうれしかったです。二宮さんの演技は、パーフェクトで本当にすばらしかったです」と賛辞が贈られるひと幕も。二宮は「いい酒が飲めそうだなと思っています」とうれしそうな笑顔を見せていた。

満島ひかり、二宮和也にシンパシー
満島ひかり、二宮和也にシンパシー

二宮と夫婦役として共演を果たした満島は、「同じ番組に出たり、すれ違ったり、比べられないですけど、似たような経歴を辿ってきて。2人ともキラキラとした、歌って踊るグループで始まったのに、なぜか負荷が強い骨太な作品に出演することが多くて」と二宮にシンパシーを寄せていたそう。タングとの共演は「イマジネーションが問われる」とも話し、「二宮さんのイメージの力によって、本当にタングが動いていて、その場でタングと呼吸し合っているようなお芝居が見られた」と瞳を輝かせる。さらに武田も「二宮くんは、楽に演技をしている。気負わずにサラッとできるのは、内側に俳優としての高い境地を持っていないとできない。クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優は、ただ者ではない」と絶賛。二宮は「ありがとうございます!うれしい!」と声を弾ませていた。

また、本作の「タング、健のために」という印象的なセリフにちなみ、“自身の心の支えになったエピソードや言葉”を明かすことになると、二宮は「一緒に仕事をしてくださる人たち」と回答した。「若いころ、先輩から『一緒に死んでくれる人を探しなさい』と教わって生きてきた。『自分が成長して、仮に大きくなった時に、君を使って生きながらえようとする人が増えてくるだろうから。そういう人ではなくて、君とだったらこの作品で一緒に死んでもかまわないという人を1人は見つけなさい』と教えられてきた。僕は共演者や制作陣の人たちの運は、誇るべきものを持ってるなと思っていて。今回もそうですし、次回もそうであってほしい」と願い、その言葉をくれた人について「いかりや長介さんです」と告白。「ようやくわかってきたんじゃないか」とその言葉の意味をかみ締めながら、「出会いに感謝して、次の出会いもいいものだといいなと思っています」と語り、会場から大きな拍手を浴びていた。

取材・文/成田おり枝

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