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ペットインフルエンサーと愛犬家編集部員が『ハウ』を語ってみた!「これまでの犬映画と違う」「現実感も突き付けられる」

インタビュー

ペットインフルエンサーと愛犬家編集部員が『ハウ』を語ってみた!「これまでの犬映画と違う」「現実感も突き付けられる」

「民夫って、人間版ハウみたいな側面がありますよね」(黄)

――ハウ役のベックと民夫を演じる田中圭さんのコンビネーションは、どう映りましたか?

別所「ワンちゃんと田中圭さんという“癒し×癒し”という組み合わせが嫌いな人っていないんじゃないか?という絶妙なコンビネーションでした。田中さんらしさがすごく出ている役でもあり、癒されました」

ちゃちゃママ「田中さん、すごく適役だと思いました。民夫ってすごく優しくて、新居まで買っていたのに、婚約破棄された怒りを相手にぶつけるわけでもなくて…」

黄「確かに民夫って、人間版ハウみたいな側面がありますよね。いろんな人のことを受け入れるようなところも、ハウと共通していて」

別所「池田エライザさん演じる民夫の同僚、桃子と会話をするシーンでも、民夫は彼女の悩みをじっと聞いていましたよね」

ちゃちゃパパ「思ったことを反射的にその場で行動してしまうまっすぐさをはじめ、純粋なところなど全体を通して、ハウと民夫は似ていると感じました」

誰もが好きになる!ワンちゃん×田中圭の“癒し”のコンビネーション
誰もが好きになる!ワンちゃん×田中圭の“癒し”のコンビネーション[c]2022「ハウ」製作委員会

――ところが、ハウが民夫の前から突然姿を消してしまいます。ハウは横浜から青森まで運ばれてしまったわけですが、それを知らない民夫は、泣きそうになりながら必死で捜し回ります。

ちゃちゃママ「その辺りのシーンは、“ちゃちゃまるがいなくなったら泣いちゃう”と思いながら、涙を浮かべて観ていました…」

ちゃちゃパパ「仕事が手につかない感じとか、もし自分の身に起きたら同じようになってしまうんだろうな、とすごくリアルに感じました」

別所「落ち込んでいる民夫に、『新しい犬を飼えば』と(無自覚に)嫌なことを言う職場の先輩がいるんですよ。民夫はささやかな意地悪で留めましたが、あんなこと言われたら、私なら本気で仕返しをしたくなってしまいます(笑)。実際、“犬くらいで”なんて思う人もいるかもしれない。でも、犬って本当に家族なので、民夫が玄関先でハウの不在を痛感して泣いてしまう姿を見て、そうだよなあ、と感情が揺さぶられました」

いつまでもハウを探し続ける民夫
いつまでもハウを探し続ける民夫[c]2022「ハウ」製作委員会

「犬の癒しの力はもちろん、それ以外の考えさせられるテーマが多く入っている」(別所)

――民夫の元へ戻るため、一心不乱に走り始めるハウは、旅の道中でいろんな人と出会います。映画全体を通して、どのようなことを感じましたか?

ちゃちゃパパ「犬の映画というと、犬と人との出会いや別れ、絆というテーマが扱われることが多いですが、本作はそれだけではない印象が強く、意外でした」

ちゃちゃママ「サイドストーリーが丁寧に描かれていて、意外でもあり、とても新鮮でした」

別所「犬映画によくあると思うのですが、ワンちゃんが亡くなってしまって泣かせにかかる、という映画ではなく、想定外の内容が各エピソードにたくさん盛り込まれているんですよね」

ちゃちゃママ「一番印象に残っているのは、群馬の修道院でのエピソードです。まさかそんな事件が起きるのか!と、とても衝撃的でしたし、巡り逢いの運命もあり…」

黄「私は、宮本信子さん演じる傘屋さんのおばあちゃんのエピソードが印象に残っています。ハウとの出会いをきっかけに、おばあちゃんが旦那さんとの日々を思い起こす、とても温かいお話でした」

別所「犬の癒しの力はもちろんですが、それ以外の考えさせられるテーマが多く入っているのは、これまでの犬映画とは明らかに違いますよね」

ちゃちゃパパ「福島の原発事故にともなうエピソードなど、犬とは関係のない物事が、油断していたところに投げ入れられ、その緩急にドキリとさせられました。そうしたテーマの映画を観るよりも、逆にリアルに感じるというか、突然突き付けられた現実感があって、物語のリアリティをさらに増しているように思いました」

青森へ行ってしまったハウは、民夫のもとへ帰る道中で様々な悩みを抱えた人たちと出会う
青森へ行ってしまったハウは、民夫のもとへ帰る道中で様々な悩みを抱えた人たちと出会う[c]2022「ハウ」製作委員会

「ベックの演技はうますぎてビックリしました!人が演じているのかなと思ってしまうくらい(笑)」(ちゃちゃママ)

――ハウを演じたベックの演技はどうでしたか?

ちゃちゃママ「うますぎてビックリしました!人が演じているのかなと思ってしまうくらい(笑)。悲しいタイミングで悲しい顔をし、タイミングよく吠えたり、女の子と一緒にダンスをするように動いたりするなど、本当にすごいなと感激しました」

ちゃちゃパパ「それこそ表情も豊か。どうやってこれらのシーンを撮ったんだろう?と、撮る側を考えちゃったくらいです」

別所「石田ゆり子さんがハウの心境をナレーションしているのですが、ハウがそのとおりの表情をしていて。悲しい時、疲れている時、すべてその表情になっていましたよね」

黄「出会う人たちそれぞれに対してのハウの表情も微妙に違って見えました。表情や仕草でいろんなことを語っているような感じですよね。海を見ながらこちらに背中を向けているだけのシーンとか…」

別所「あの哀愁もすばらしかったです(笑)」

ちゃちゃパパ「走っているシーンも、カッコよく走っていたり、不安そうだったり。まさに人間の演技の幅を見ている気がしました。ワンちゃんの動きで、こんなにも受け止める感情がいっぱいあるなんて、これまでにも犬映画を観てきましたが、こんなワンちゃんは初めてでした。ハウが健気でかわいすぎて、大型犬も飼いたくなってしまいました」

別所「ぜひぜひ!ハウの毛がモフモフなので、走っている時の毛のなびき方も、すごくステキ。ふわーっと毛が後ろに流れていく姿は疾走感がありました」

白い毛をなびかせながら疾走するハウがカッコイイ!
白い毛をなびかせながら疾走するハウがカッコイイ![c]2022「ハウ」製作委員会


――ハウの行動にグッと感動させられるシーンもたくさんありましたね。

別所「ハウがある人を助け出す瞬間、ハウの表情がアップになるのですが、その瞳が慈愛に満ちあふれていて、犬の包容力のすごさを感じました」

ちゃちゃパパ「どんな人物だろうが、迷うことなく助けに行く。迷いのなさや純粋さがすごい。犬ならではのすばらしさですよね。人間だったら助ける前に迷ったり、助けたあとに思うところがあったりしますから。あまりの演技のうまさゆえ、人間のようにハウを見てしまっている部分があったので、余計にその純粋さを強く感じました」

黄「傘屋のおばあちゃんと一緒に寝ているシーンで、ハウの手とおばあちゃんの手が重なっている、そのワンショットだけでもグッと来てしまって。どんな時も寄り添ってくれるピュアな存在、癒しの力を感じました。また、どのシーンでもハウと民夫のお互いに“会いたい”という気持ちが強く伝わってきて、離ればなれでもツーショットになっている感じがしました」

長年連れ添った夫を亡くしたばかりの傘屋のおばあちゃんに寄り添うハウ
長年連れ添った夫を亡くしたばかりの傘屋のおばあちゃんに寄り添うハウ[c]2022「ハウ」製作委員会
■ちゃちゃまる
2021年5月9日生まれのマルプー(マルチーズとプードルのミックス)の女の子。Instagramでフォロワー数12.5万人(8月12日現在)を誇るインフルエンサー犬。
Instagramアカウント:@chacha_marupoo


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