『Dr.コトー診療所』最新予告映像が完成!中島みゆき「銀の龍の背に乗って」が主題歌に決定
<コメント>
●中江功監督
「『Dr.コトー診療所』は連続ドラマで2シーズンとスペシャルドラマでもやりましたので『コトー』と言えば『銀の龍』、『銀の龍』と言えば『コトー』自分のなかでこの2つは一体化していたため、別の曲にするとか、新しい『銀の龍』にするとか、そんな考えはまったくありませんでした。それくらい『コトー』は『銀の龍』とイコールだと思ってます。『銀の龍』を聴くといまでも20年前からの島の風景と撮影の思い出が浮かんできます。
1992年に『親愛なる者へ』というドラマの主題歌(「浅い眠り」)をやっていただき、さらに最終回ではみゆきさんに出演していただきました。私は当時助監督でしたが、打合せの際に普段ドラマとか絶対出ないみゆきさんが出演を受諾していただいたのは、“お父様と同じ産婦人科の役であったから”とプロデューサーにお話ししていたと記憶しています。『医者をやるなら大事にやりたい』と仰っていたのをよく覚えています。
それから約10年後、『コトー』で医療ドラマをやることになったので、主題歌をお願いするためにラジオ局に会いに行きました。スタジオ前でお会いしたとき、ニッコリと『お久しぶりです。南雲律子です』と10年前のドラマの役名でご挨拶していただきました。その記憶力の凄さと優しさとユーモアに感動したことはいまでも忘れられません。打合せのときに『コトー』を“海を超えてやって来た、傷ついた非力なヒーロー”という表現をしたのですが、その通りのすばらしい曲になりました。
曲を作っていただいた後、事務所の方が『【銀の龍】というのは波頭が光って輝いている様を表現しているんです』とこっそり教えてくれました。映像より先に、海からやって来るヒーロー『コトー』のイメージを作ってもらった気がしています。最初のシーズンのタイトルバックで崖の上に座ってるコトー先生を撮影したのですが放送後、島の方から『あそこは龍が昇ってくるところなんだよ』と教えていただき、この曲との縁を感じました」
文/久保田 和馬