ホラー映画『Smile』が好スタートで北米ランキングV!ブラピ主演『ブレット・トレイン』が興収1億ドル突破

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ホラー映画『Smile』が好スタートで北米ランキングV!ブラピ主演『ブレット・トレイン』が興収1億ドル突破

先週末(9月30日から10月2日)の北米興収ランキングは、ケヴィン・ベーコンの娘でNetflixシリーズ「スクリーム」や「13の理由」などで知られるソシー・ベーコンが主演を務めた『Smile』が初登場1位を獲得した。

話題作が相次ぐ10月を前に、閑散期に終止符を打つ好調なスタート
話題作が相次ぐ10月を前に、閑散期に終止符を打つ好調なスタート[c]Everett Collection/AFLO

患者が笑顔のまま自殺する姿を目撃したことで“笑顔”がトラウマになってしまった精神科医ローズを主人公に、彼女の周囲で起こる奇怪なできごとを描いていく『Smile』。3645館で公開され、初日から3日間の興行収入は2260万ドルと、すでに製作費の1700万ドルの回収に成功。

前週に初登場を果たしたオリヴィア・ワイルド監督の『ドント・ウォーリー・ダーリン』(11月11日日本公開)と、その前の週のヴィオラ・デイヴィス主演作『The Woman King』と、着実にサマーシーズン後の閑散期からの脱却の兆しがみられながらも2000万ドルに届かないオープニング興収が続いていただけに、実に6週間ぶりとなる興収2000万ドル突破作の登場はかなり目立つものがある。

【写真を見る】主演はケヴィン・ベーコンの娘ソシー・ベーコン!精神科医の周囲で不可解なできごとが…
【写真を見る】主演はケヴィン・ベーコンの娘ソシー・ベーコン!精神科医の周囲で不可解なできごとが…[c]Everett Collection/AFLO

もっともこの9月末から10月頭にかけての週末は、近年こそ『ヴェノム』(18)や『ジョーカー』(19)といったアメコミ映画が盛り上げているが、それよりも前に遡っていけばサマーシーズンに乗り遅れたアクション映画やファミリー映画、賞レースを見据えた作品など興行的にワンパンチ足りない作品が多い。『Smile』のオープニング成績を過去の同週公開作と単純比較してみると、15年前の1位だった『ゲーム・プラン』(07)とほぼ同水準であり、ほかのどの年に当てはめても充分に善戦できるだけの成績といえる。注目作の公開が相次ぐ前に、良い流れができたのではないだろうか。


前週1位の『ドント・ウォーリー・ダーリン』はなんとか2位をキープ
前週1位の『ドント・ウォーリー・ダーリン』はなんとか2位をキープ[c]Everett Collection/AFLO

2位に後退した『ドント・ウォーリー・ダーリン』は『The Woman King』との接戦をなんとか制すかたちとなったが、前週からのドロップ率は-64.6%とかなり大きい。興行的な持続力は累計興収5000万ドル突破を射程圏内に収めた『The Woman King』が上回っており、少々今後が不安な状態に。また5位にはニコラス・ストーラー監督のロマコメ『Bros』が初登場。

そして6位にはヴィクラム主演、マニ・ラトナム監督の大作インド映画『Ponniyin Selvan: Part One』が初登場。500館で401万ドルというオープニング興収は、1ヶ月前に公開された『Brahmastra Part One: Shiva』に匹敵する好成績。12位にサイーフ・アリー・カーン主演の『Vikram Vedha』もランクインしており、北米でのインド映画の盛り上がりはひとしお。

『ブレット・トレイン』が公開9週目で興収1億ドル突破!
『ブレット・トレイン』が公開9週目で興収1億ドル突破![c]Everett Collection/AFLO

ロングヒットを記録しているサマーシーズンの大作も引き続き順調で、ブラッド・ピット主演の『ブレット・トレイン』(日本公開中)はようやく興収1億ドルの大台を突破。公開19週目を迎えた『トップガン マーヴェリック』(日本公開中)は10位となり、とうとうベストテン圏外へ降下する体勢に入ったようだ。

文/久保田 和馬

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