「ストレンジャー・シングス」製作陣がシーズン5の最新情報を語る!結末を聞いたNetflix幹部が涙?
「(シーズン5は)各シーズンの要素から少しずつ取り入れたシーズンになる」(ロス・ダファー)
イベントも終盤に差し掛かり、残り時間約4分というところで司会を務めたパットン・オズワルドが口火を切り、「あなたたちは、『ストレンジャー・シングス』がシーズン5で幕を閉じると公言していますが、まだ答えの明かされていない問いがたくさん残っているように思います。すべてを大団円に収める準備はできているのか、それとも曖昧なまま放置されてしまうのか…。いま、どのくらいまで進んでいるのでしょうか?」と、誰もが聞きたい重要な質問を単刀直入に聞いた。
ダファー兄弟は、「数週間前に第一稿が上がったところです」と認め、「シーズン1を作っている時は、Netflixがこのシリーズを作らせてくれたことで胸がいっぱいでした。シーズン2では、最悪の状況から始まり物語の高揚感を高め、“アップサイドダウン”など様々な新しい要素を垣間見せていくことが目標でした。シーズン4は、それまで描いていた超常現象と同じくらい大事なことを描いたつもりです。シーズン1以来、多くのキャラクターが成長しています。それらのキャラクターの成長曲線を集約させることが大事だと考えています。だから、それぞれのキャラクターの成長を描く時間と、未解決事項を解決し最終形を明らかにする間でバランスをとる必要があります」と、準備中のシーズン5の展望を語った。
第一稿が上がり、Netflixの幹部にシーズン全体の概要をプレゼンテーションする会議は2時間近く行われ、物語の結末を聞いて涙ぐんでいた幹部もいたという。「彼らの目に涙が浮かんでいたのは、いい兆候だと思うんですが。この時以外で彼らが泣いたのを見たのは、予算会議の時だけでした」とマット・ダファーがジョークを言うと、ショーン・レヴィが「それは違う種類の涙だよ(笑)」と返す。
「このミーティングに同席していた目撃者として、そしてすでに脚本を読んでいる者として、なにか言うとネタバレになっちゃうんじゃないかと危惧しています。でも、ダファー兄弟に関して言えることは、番組やキャラクターが大人気になり、80年代カルチャーや超常現象がたくさん出てきても、これは“彼らの物語”だということです。少年たちのような、キャラクターたちの物語です。シーズン5では、そうした登場人物の物語をとても大事にしています。それが常に『ストレンジャー・シングス』の生命線になっているから、俳優たちの演技は筆舌に尽くし難いほどすばらしいのだと思います」と言うと、会場から大きな拍手が起きた。
司会のオズワルドが「最後に一つだけ。80年代のポップカルチャーやホラー映画の影響はさらに濃くなりますか?」と聞くと、「シーズン5は、シリーズ全体の集大成になると思います。シーズン3は夏の超大作映画で巨大モンスター、シーズン4はサイコホラーというように、それぞれ特徴がありました。いまの私たちができるスケールで、シーズン1のトーンに戻したいと考えています。各シーズンの要素から少しずつ取り入れたシーズンになるでしょう」と、ロス・ダファーが代表して答えた。
ここまで話し、タイミングよくイベント終了の時間になったが、ダファー兄弟とショーン・レヴィには大きな勝算があるように見えた。撮影開始や配信時期についてはまだ未発表だが、近いうちに詳細が報じられることを願う。
取材・文/平井 伊都子