山口智子＆橋本環奈がWヒロインに『春に散る』追加キャストが発表

沢木耕太郎の同名小説を、瀬々敬久の監督で映画化する『春に散る』(2023年公開)。本作より、山口智子、橋本環奈ら豪華キャストを発表となった。

ノンフィクションの傑作「深夜特急」三部作をはじめ、数々のベストセラーを世に放ってきた沢木が、半生をかけて追い続けてきたテーマは、ボクシングを通じて“生きる”を問うこと。その集大成ともいえる最高傑作である本作は、不公平な判定で負け、アメリカへ渡り40年振りに帰国した元ボクサーの広岡仁一と、偶然飲み屋で出会い、同じく不公平な判定で負けて心が折れていたボクサーの黒木翔吾の姿を描いていく。仁一に人生初ダウンを奪われたことをきっかけに、翔吾は仁一にボクシングを教えて欲しいと懇願。やがて2人は世界チャンピオンをともに⽬指し、“命を懸けた”戦いの舞台へと挑んでいく。

先日、翔吾を導くことで人生に尊厳を取り戻そうとする仁一を佐藤浩市、仁一と出会い、諦めかけていた夢に再度挑戦する翔吾を格闘技経験も豊富な横浜流星が演じることが発表されると、大きな話題となっていた。新たに解禁になったのは、計5名。仁一に恋心を抱いていた、仁一がかつて所属していた真拳ジムの現会長、真田令子役に、女優としてはもちろん様々なライフワーク活動でも注目を集め続ける山口智子。実写映画には『スワロウテイル』(96)以来27年ぶりの出演となる。横浜演じる翔吾の恋人で仁一の姪、広岡佳菜子役に橋本環奈。横浜とは初共演となり、瀬々監督という骨太な人間ドラマの名匠の演出のもと、周囲をも明るくさせるオーラを抑え、影のある役柄に挑む。

それぞれの世代を代表する女優である山口と橋本の参加は、プロデューサー陣の「いままでのボクシング映画という域にとどまらない映画にしたい」という熱望により実現。人生に輝きを取り戻そうとボクシングにかける男たちを見守るWヒロインにも要注目だ。

あわせて新旧ボクサー役の3名も解禁。仁一の昔のボクシング仲間で世界チャンピオンをともに目指した、刑務所から出所したばかりの藤原次郎役に哀川翔。また、同じく昔の仲間で、仁一と翔吾の挑戦を支える佐瀬健三役に片岡鶴太郎。さらに、東洋太平洋チャンピオンとして、翔吾の対戦相手となる大塚俊役に坂東龍汰が抜擢。

主人公2人を支えるWヒロイン、かつてのボクシング仲間、そしてライバルが決定した『春に散る』。彼らが起こす化学反応にも期待は膨らむばかりだ。