「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザーが272キロの巨漢役!『ザ・ホエール』場面写真が解禁|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザーが272キロの巨漢役!『ザ・ホエール』場面写真が解禁

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「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザーが272キロの巨漢役!『ザ・ホエール』場面写真が解禁

『ブラック・スワン』(10)や『レスラー』(08)などで知られる鬼才ダーレン・アロノフスキー監督、「ハムナプトラ」シリーズのブレンダン・フレイザー主演映画『ザ・ホエール』が、2023年4月より日本公開されることが決定。このたび場面写真が解禁された。

【写真を見る】主人公の娘役に「ストレンジャー・シングス」シリーズのセイディー・シンク
【写真を見る】主人公の娘役に「ストレンジャー・シングス」シリーズのセイディー・シンク[c]2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

アロノフスキー監督にとって『マザー!』(17)以来5年ぶりとなる本作。第89回アカデミー賞作品賞受賞作である『ムーンライト』(16)などのスタジオ、A24が製作を手掛け、劇作家サム・D・ハンターによる舞台劇の映画化作品となる。第79回ヴェネチア国際映画祭でのプレミア上映時より、主演を務めたフレイザーの演技に絶賛の声が寄せられてきた。

フレイザー演じる主人公チャーリーは、引きこもり生活を送り続けた結果、重度の肥満症に。彼は心不全を患い、自身の死期が近いことを悟ったことで、過食の原因ともなったトラウマと向き合うことを決意する。自ら壊してしまった家族、疎遠だった娘(セイディー・シンク)との絆を取り戻そうとするチャーリーにとっての最期の5日間が描かれていく。

ハリウッドの表舞台から長らく遠ざかっていたフレイザーが、272キロという巨体の男チャーリーになりきり、全身全霊で挑んだ姿は観る者の心を捉えた。今回、容姿、内面とも脆弱な姿を完全にさらけだすことを求められたフレイザーは「この役を演じるのが恐怖でした。自分の限界を越えて深く掘り下げ、私のすべてを見せたつもりです。それがこの映画に焼きついています。あまりにハードでパーソナルな経験だったから、撮影の前と後では違う自分になっていました。このチャンスに感謝しています」と語った。

アロノフスキー監督は「この映画の登場人物たちは善人でも悪人でもありません。僕らと同じようにグレーゾーンのなかで生きていて複雑。それでも皆お互いに対してのエンパシー(思いやり)を抱いています。以前よりも人々が互いに背を向けているようないまだからこそ、重要な問いかけだと思っています」と本作に込めた想いを口にした。

これまで、幾度となく主演俳優をオスカーノミネートの場に引き上げてきたアロノフスキー監督。アカデミー賞の前哨戦となる第80回ゴールデン・グローブ賞では、フレイザーがハリウッド外国人記者協会と自身との過去の出来事から辞退を事前表明していたにも関わらず、見事に主演男優賞候補となり、オスカー獲得への期待が高まっている。

『ザ・メニュー』(公開中)などの話題作が続くホン・チャウ
『ザ・メニュー』(公開中)などの話題作が続くホン・チャウ[c]2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

また、12月9日に北米全6館で限定公開された本作は、2022年の1スクリーンあたりでの興収平均の最高記録を叩きだし、アロノフスキー監督作品としては『ブラック・スワン』以来最高のオープニング成績をマーク。現地で12月21日からは拡大公開され、2023年1月には超拡大公開も予定している。


心をえぐるような喪失と絶望、深い悲しみ、複雑で多くの重荷を抱えながらもどこかチャーミングさと温かさ、知性を兼ね備えるチャーリー。目を背けたくなる異形な姿で世界から断絶せざるをえなくなった彼が、心の奥底で信じ続ける願いとは?この熱い感動作をぜひスクリーンで目撃してほしい。

文/山崎伸子

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