没後40年、寺山修司が現代に問う『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』予告編映像が解禁

1967年に放送され、TBSドキュメンタリー史上、最大の問題作と呼ばれた作品を現代に蘇えらせた『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』が2月24日(金)より公開となる。このたび、本作の予告編が解禁となった。

劇作家の寺山修司が構成を担当し、街ゆく人々に「日の丸の赤はなにを意味していますか？」、「あなたに外国人の友だちはいますか？」、「もし戦争になったらその人と戦えますか？」といった、本質に迫る挑発的な質問を次々とインタビューしていく本作。長年タブーとされていた本作を「現代に同じ質問をしたら、はたして？」 という思いから街頭に立ったのは、ドラマ制作部所属で、本作が初ドキュメンタリーとなる28歳の佐井大紀。1967年と2022年の2つの時代を対比させることにより「日本」や「日本人」の姿を浮かび上がらせようとした。

このたび解禁された予告編映像は「TBSドキュメンタリー史上最大の問題作が現代に蘇る」というセンセーショナルなナレーションとともに、街ゆく人に“日の丸の赤はなにを意味しているか”や“祖国と家庭どちらを愛しているか”といった、挑発的で無機的なインタビューを矢継ぎ早に行う様子が切り取られていくもの。テレビという公共の電波を使った実験であった番組である「日の丸」を現代に蘇らせ、過去、そして現代の日本と日本人の姿を映している。また、「国家」とはなにかを追い続けていた寺山による思惑や驚異のトリックが、当時を知る関係者から赤裸々に語られており、考えさせられる映像となっている。

寺山没後40年に公開される「むき出し」のドキュメンタリーとはどのようなものなのか？『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』をぜひスクリーンで目撃したい。

文/鈴木レイヤ