アリ・アッバシ監督最新作『聖地には蜘蛛が巣を張る』公開日&ポスタービジュアル解禁
昨年のカンヌ国際映画祭にてザーラ・アミール・エブラヒミが女優賞を受賞した『HOLY SPIDER』(原題)が『聖地には蜘蛛が巣を張る』の邦題で4月14日(金)より公開されることが決定。あわせて、日本版ポスタービジュアルが解禁となった。
2000年から2001年にかけ、イランで実際に発生し、16人の犠牲者を出したサイード・ハナイによる娼婦連続殺人事件、通称“スパイダー・キラー事件”から着想を得た本作。監督を務めたのは、第71回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した『ボーダー 二つの世界』(19)で映画界の注目を集めた北欧のアリ・アッバシ。「連続殺人鬼の映画を作りたかったわけではない。私が作ろうと思ったのは、連続殺人鬼も同然の社会についての映画だった」とアッバシは語っており、本作の構想には15年がかけられた。また、主人公の女性ジャーナリストを演じたザーラ・アミール・エブラヒミが、第75回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞している。
このたび解禁となった日本版ポスタービジュアルは、色鮮やかで複雑な織りのペルシャ絨毯に、劇中に登場する“娼婦”のモチーフをデザインしたオリジナルポスターを踏襲したもの。殺人鬼につけられた“スパイダー”という呼び名と、アリ・アッバシ監督が飛行機の上空からマシャハドの街を見た際に、中心部にあるモスクから広がる街並みが、まるで「蜘蛛の巣」のように見えたという印象から付けられた邦題である『聖地には蜘蛛が巣を張る』とともに、「それは、一線を越える」というコピーが記されている。
人間の深淵にある狂気と恐怖とはどのようなものなのだろうか?実際の事件を基に描くクライムサスペンスに注目したい。
文/鈴木レイヤ
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