「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ全5作に登場!ジャックの宿敵、バルボッサの活躍を追う

コラム

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ全5作に登場!ジャックの宿敵、バルボッサの活躍を追う

『~ デッドマンズ・チェスト』のラストで復活し、囚われの身となったジャックを救うために活躍!

『~ 呪われた海賊たち』で、生ける屍から人間に戻った瞬間に殺されたバルボッサ。しかし第2作『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』(06)のラストで、彼はブードゥー教の予言者ティア・ダルマ(ナオミ・ハリス)の手で命を得て復活した。念願だったリンゴを美味そうにかじりながら姿を見せた彼が大活躍するのが、第3作『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』(07)である。

世界の果てへの海図を盗むため、危険なシンガポールに潜入する(『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』)
世界の果てへの海図を盗むため、危険なシンガポールに潜入する(『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』)[c]Everett Collection/AFLO

バルボッサに託された使命は、大海獣クラーケンに襲われ世界の果てにある“デイヴィ・ジョーンズの海の墓場”に囚われたジャックの魂と肉体を連れ帰ること。宿敵を救うため、バルボッサは豊富な経験を生かし危険な地獄に飛び込んでいく。中国海賊サオ・フェン(チョウ・ユンファ)から世界の果てへの海図を盗むためシンガポールに潜入する冒頭から、バルボッサは持てる知識をフル動員。エリザベスやウィル(オーランド・ブルーム)らを世界の果てへと導いたり、伝説の海賊を招聘するなどキャプテンの名に恥じない活躍を見せつけた。

意外にも海賊稼業における作法を重んじており、“海賊の掟”にも忠実(『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』)
意外にも海賊稼業における作法を重んじており、“海賊の掟”にも忠実(『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』)[c]Everett Collection/AFLO

ウィルとエリザベスの立会人を務め、英国海軍の所属になったことも

もちろん、その裏にはバルボッサなりの計画があった。『~ ワールド・エンド』は3部作の完結編という位置づけで、海賊たちと彼らの一掃を図る東インド貿易会社の最終決戦を背景に展開。海賊として生き残るためのバルボッサのもくろみが、スペクタクルな見せ場を盛り上げる。さらにエリザベスとのコンビネーションも冴え、クライマックスでは彼女とウィルの結婚の立会人まで務めることに。いつもの腹黒さはそのままに、ジャックを凌ぐ存在感を発揮する裏の主役というべき活躍が味わえるのだ。

英国海軍に所属したことも(『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』)
英国海軍に所属したことも(『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』)[c]Everett Collection/AFLO

3作を通じて生と死を行き来した、ある意味最も過酷な体験の持ち主であるバルボッサ。そんな彼は第4作『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』(11)で、なんと英国海軍に所属して永遠の命をもたらす“生命の泉”を捜索し、『~最後の海賊』ではジャックと手を組み、海賊に恨みを抱く亡霊に立ち向かった。大航海時代にカリブ海を震撼させた海賊をモチーフにしている本シリーズで、冷酷でずる賢いバルボッサが存在感を放っているのは当然なのかもしれない。第6作が準備中とのアナウンスも聞こえるが、なんらかの形でその姿を見せてほしいものだ。

文/神武団四郎

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