木村拓哉、綾瀬はるかを「さすが」と絶賛!演技に触発され「自分もスイッチが入りました」と明かす
1月27日、丸の内TOEIにて映画『レジェンド&バタフライ』の初日舞台挨拶が開催され、木村拓哉、綾瀬はるか、宮沢氷魚、市川染五郎、伊藤英明、中谷美紀、大友啓史監督が登壇した。
本作は、戦国時代を生き抜いた武将・織田信長と彼を支えた妻・濃姫の30年を、総製作費20億円の壮大なスケールで描いた東映70周年記念作品。主人公の信長を木村が、信長の正室である濃姫を綾瀬が演じた。また、共演キャストには伊藤、中谷、宮沢、市川のほかにも音尾琢真、斎藤工、北大路欣也といった名だたる俳優陣が集結。脚本は古沢良太、監督は大友啓史と、日本映画界を牽引するスタッフが名を連ねた。
イベントで大友監督は「早く観てほしいと思っていたので、この日を迎えられて感無量です。エンドロールで流れている通り、とんでもない数の人間が関わり、技術と精魂を込め、信長と濃姫の存在をしっかり丁寧に描いています」と挨拶。
続けて木村は、MCから「信長を演じた時間を振り返り、どう感じているか」と問われると、「撮影を通じ、皆さんとコミュニケーションをさせていただいて思うのが、自分個人というものに対する皆さんの気持ちも非常にうれしかったんですが、織田信長という方が、今日に至るまで実際に今生きている人に愛されているということをつくづく感じました」と回答。「(伊藤英明に)パスをいただいて、(昨年11月に開催された)『ぎふ信長まつり』に参加させていただいたのですが、100万人近い方々にご応募いただけたという事実も、この作品に対して胸を張れる1つの要素だと思います。ご応募いただいた方には、ぜひこの作品で『ありがとうございます』を伝えたいです」と感謝の言葉を述べていた。
印象に残っているシーンを問われると、木村は「半分人質、半分嫁入りということで、濃姫が信長と婚礼の儀を交わすシーン」と答える。「綾瀬はるかという俳優はさすがだなと思ったのですが、その婚礼の儀のシーンで、(台本にはなかったものの)自分の盃に注がれた、もしかしたら毒が入っているかもしれないお屠蘇を、何のためらいなく口に運んで飲んだんです。濃姫として、一歩も下がることなく何の躊躇もなく。それを目の当たりにした瞬間に、自分もスイッチが入りました」と振り返った。
そして「教科書などで伝わってきた史実は史実で、真実かどうかは誰もわからない。そのときどんな思いで、どんな人を愛して、どれだけ苦しい気持ちで人を殺めていったかというのは、伝えられてきたこと以外わからないんです。なので僕らは現場で、大友監督のもと、スタッフと共にその史実と史実の空間を埋めていたような気でいました。それは、脚本のト書きにも描かれていないようなメンタリティの部分など。そうした、台本にも描かれていないことが作品には散りばめられているので、何度か観て、このお宝を探し当ててほしいと思います」とメッセージを送っていた。
取材・文/平井あゆみ