瀬尾まいこ原作『夜明けのすべて』松村北斗&上白石萌音W主演で映画化、2024年に公開決定
瀬尾まいこによる人気小説「夜明けのすべて」が2024年2月公開で映画化が決定。あわせてSixTONESのメンバーの松村北斗、上白石萌音がW主演を務めることが明らかになった。さらに、松村、上白石、監督、原作者によるコメントも到着している。
原作は、「そして、バトンは渡された」で2019年本屋大賞を受賞し、映画の大ヒットも記憶に新しい瀬尾まいこの「夜明けのすべて」。本屋大賞受賞後第一作目となる本作は、ロングセラーとして支持を集め、累計発行部数は9刷5万2千部を突破している。瀬尾自身のパニック障害の経験をモチーフに、人にはその悩みを理解されにくい症状を抱え、生きづらさを感じながら社会生活を送る藤沢美紗と山添孝俊の物語を描いている。
NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で夫婦役を演じた松村と上白石が本作でW主演を務める。以前は仕事も恋も順調だったが、パニック障害を患ったことで人生が一変した山添と、普段はおおらかな性格だが、PMS(月経前症候群)によって月に一度、イライラが抑えられず、怒りを爆発させてしまう藤沢を演じる。2人の起用理由を井上竜太プロデューサーは「山添くんは一見クールで繊細、心根は優しいキャラクターで、まさに松村さんだと思いお願いしました。藤沢さんを演じた上白石さんは、原作の優しい世界を体現出来る人。ご本人も原作の大ファンで快諾頂きました。お二人とも原作小説から抜け出したかの様にリアルに魅力的に演じてくれました」と語っている。
また、松村は「今回、藤沢さんを演じられた上白石さんとは再共演となります。難しい部分もありましたが、上白石さん演じる藤沢さんの存在があったからこそ、とても自然に山添くんの日常に溶け込むことができました」と、上白石は「松村さんの悔しいくらい素敵なお芝居、隅々までこだわり抜かれた現場。これ以上ないほど贅沢な環境で、緻密な会話を重ねながら藤沢さんを演じた日々でした」とそれぞれ再共演を振り返っている。
また、監督、共同脚本を手掛けるのは、『ケイコ 目を澄ませて』(22)で、第72回ベルリン国際映画祭ほか多数の映画祭に出品され、毎日映画コンクール日本映画大賞で日本映画優秀賞、監督賞を受賞した三宅唱。原作にオリジナルの要素を加えつつ、2人が交流しながらお互いの殻を溶かしあっていく姿を、日常の美しさや季節の移ろいとともに16mmフィルムに捉えている。三宅監督は「幅広い年代の、ユニークという言葉には収まらない役者たちとともに、またタフで軽やかなスタッフたちとともに、真剣に悩みながら、時にはなんとか笑いを堪えながら、この時代に新たな挑戦ができたことを光栄に思います」と本作へ込めた思いを語った。また、原作者の瀬尾は「楽しんで書いている普段とは違い、ゆっくりと立ち止まりながらも書き進めていった物語です。映画化され、物語の世界に触れられることをうれしく思います。また、見ていただいた方にとってほのかな光がちりばめられた温かいものになればいいなと楽しみです」と作品への期待をコメントしている。
昨年末に本編撮影は終了しており、現在編集中の本作。社会全体が不安を抱えている現代を象徴するような物語の誕生を楽しみに待ちたい。