シャザムは最強パワーを持つヒーローなのに、中身は子どもでビビリ…前作の子どもっぷり全開エピソードをおさらい
『THE BATMAN−ザ・バットマン−』(21)、『ジョーカー』(19)など数々の大ヒット作を生みだしてきたDC映画最新作『シャザム!~神々の怒り~』が、3月17日(金)に日米同時公開される。スーパーマン級の最強パワーを持ちながらも、トホホな逃げ腰ヒーローであるシャザム。新作公開に先駆け、前作『シャザム!』(19)で見せた“子どもらしさ全開のエピソード”をおさらいする。
前作での主人公、シャザムは、古代の魔術師より6人の神が持つパワー(S=ソロモンの知恵、H=ヘラク レスの剛力、A=アトラスのスタミナ、Z=ゼウスの万能、A=アキレスの勇気、M=マーキュリーの神速)を授かりながらも、頭脳は子どものビリー。ビリーが魔法の言葉「シャザム!(S.H.A.Z.A.M!)」と唱えると、ドラム缶をデコピンで吹き飛ばすパワー、銃弾を受けてもへっちゃらなボディ、すべてを破壊する雷のパワーなど、超絶マッチョな最強ヒーローへと変身する。
前作では、大人の姿を利用し、初めてのビールに挑戦しようとしたところにコンビニ強盗が襲撃。最強パワーを備えていることをすっかり忘れ、ひ弱な親友の後ろに隠れてしまうという“子どもっぷり”を発揮した。さらに、シャザムのパワーをつけ狙うヴィランと対峙すると、最初は「スキありだ、おじいちゃん!ケンカ上等!」と調子に乗りまくるも、怒り狂った敵が猛反撃。速攻で「僕が悪かった、ごめん」と言ってしまう変わり身の早さに思わず失笑した。
それでも、大事な仲間にも助けられながら最強パワーを発揮し、見事ヴィランを撃破することに成功したシャザム。ところがラストには、強大な悪魔のパワーに惹かれそうになるという“闇落ちドッキリ”を仲間に仕掛けるなど、締めなきゃいけない時でもついおちゃらけてしまう“子どもらしさ”を全開させた。
演じるザッカリー・リーヴァイも以前「シャザムは間違いなくスーパーマンを負かすほどのパワーを持っています。ほぼ互角の戦いになるだろうけど、スーパーマンは魔法に弱いからね」と、シャザムの力は、DCを代表する最強ヒーローをも凌駕すると解説。その一方で「彼は最強パワーを通して多くのことを学ばなきゃいけない。力を持って注目されることでどのような行動を起こすのか、とかをね。いろんな葛藤をしてヒーローとして成長しようとするけど、やっぱり心の奥底はビリーという“少年”です」とも語るとおり、シャザムの中身はまだまだ思春期真っ盛りの子どもである。
前作から数年後を描く『シャザム!~神々の怒り~』では、シャザムも少しは大人になったかと思いきや、敵相手に相変わらずの“逃げ腰ぶり”を披露している。本作でも、大人の事情がまったくわからないシャザムが神々を怒らせてしまい、巨大ドラゴンを引き連れて地球に襲来した神の娘たちと大激突するかと思いきや、予告編では、神に対し「アンタ感じ悪いよ、もっと笑えば?」と失礼なことを言ってしまい、怒りの炎に油を注ぐ。さらに、いざ強大な神の力を前にすると「僕にはムリだ、勝てっこない」と、相変わらずのヘタレとなる。
そんな最強なのにとことんビビリである異色のヒーロー、シャザムは世界を危機から救えるのか?それとも…。すべてがパワーアップした神様だらけの最強バトルアドベンチャー『シャザム!~神々の怒り~』に乞うご期待。
文/山崎伸子