横浜流星が闇落ち!?『ヴィレッジ』予告映像＆新ポスタービジュアルが解禁、数量限定ムビチケ前売券も

第43回日本アカデミー賞優秀監督賞受賞作『新聞記者』(19)や、『余命10年』(22)の藤井道人監督が自身のオリジナル脚本を映画化し、藤井監督と6度目のタッグとなった横浜流星が主演を務めた映画『ヴィレッジ』が4月21日(金)より公開される。このたび本作の予告映像と新ポスタービジュアルが解禁され、あわせて、数量限定となる特典付きムビチケ前売券(カード)の発売が決定した。

藤井監督とともに、『新聞記者』や『ヤクザと家族 The Family』(21)などの話題作を手掛けてきた河村光庸プロデューサーの遺志と受け継いだスタジオ、スターサンズの制作チームが結集して手掛けた本作。「村」という閉ざされた世界を舞台に、同調圧力、格差社会、貧困、そして道を誤ったら這い上がることが困難な社会構造の歪みといった、現代日本が抱える闇を、圧倒的な映像美と世界観であぶりだしていく。横浜が演じるのは、どこにも居場所を見つけられずに生きてきた主人公の青年、優。彼が自分とこの世界をつなぐ唯一の希望を守るため、ダークサイドに転じる姿をリアルに体現し、黒木華、古田新太、中村獅童をはじめとした豪華出演陣との共演で、新境地を開拓した。

解禁された映像では、夜の闇を照らす美しい松明の炎や、幻想的で荘厳な「薪能」の風景、全てを覆い隠すかのような深い霧が出ており、それらを切り裂くような強烈な台詞と役者陣のすさまじい表情が映し出されていく。そして閉ざされた”ムラ”という世界に囚われ、どん底でもがき苦しみながら必死に生きてきた優役の横浜流星が見せる暗く虚ろな瞳と心からの叫びに息を呑む。

また、暴力と権力を傘に好き放題にふるまい、「犯罪者の息子よ！」と優をさげすむ村長の息子、透(一ノ瀬ワタル)や、「この村、早く出てぇだろ？」とすごむ”ムラ”を影で牛耳るヤクザ、丸岡(杉本哲太)の姿が。さらに、借金を抱えながらも、パチンコにのめり込む険しい目つきの優の母、君枝(西田尚美)や、炎に包まれる家のなか、血まみれで涙を流す1人の男性という衝撃的な映像も初めて映しだされる。

一方で、美咲(黒木)の「ずっと1人で戦ってたんでしょ？」という言葉に、思わず涙があふれる優とのエモーショナルなシーンも印象的。この言葉をきっかけに、別人のように生き生きと輝く優。美咲に心を救われ、唯一の希望を守っていく決意を表すかのような笑顔を見せる優だが、ゴミ処理施設で働く龍太(奥平大兼)が放つ「この村やばすぎでしょ…」という言葉とともに、次々と”ムラ”の闇が暴かれていく。「積み上げてきたものが全部なくなるんだよ、分かるな？」とつぶやく村長、修作(古田)の先に映しだされた優の表情には、振り払えない闇がまとわりついているかのようだ。加えて美咲の弟、恵一(作間龍斗)の思いつめた表情や、刑事の光吉(中村)が捕らえるものとは？暴れる透に、必死にすがる美咲だが、一体なにが起きたのか？濃霧に消えゆく優の行き着く先にあるのは光か闇か。本編の期待と謎が深まる予告映像となった。

本作の新ポスターのビジュアルには、優と美咲を中心に、代々、霞門村の村長として絶大な権力を誇示してきた大橋一族、優の母である君枝、借金返済のため、優とともにゴミ処理施設で働く龍太、内気な性格だが優には心を開いていく美咲の弟、恵一らが集結。彼らが集うのは、“霧”とともに本作の重要なテーマとなっている“能”を演じる舞台だ。

この能舞台は、ロケ地である平之荘神社の野外能楽堂で、撮影終了後の深夜にキャストを集結させて撮影されたもので、まさにミステリアスで幻想的な映画の世界観を表す1枚となった。藤井監督は「物語の核になる『邯鄲』という能の演目が決まってから、脚本の輪郭も固まっていきました」と明かしたが、劇中で描かれる“能”は、物語の根幹を成すメタファーとなっているようだ。

また、カレンダー付きVillageフォトカードの特典付きムビチケ前売券(カード)は、2月23日(木・祝)より、1500円(税込)で発売される。こちらは、本作の撮影を務めたフォトグラファー出身の川上智之による撮り下ろしキャラクター写真とカレンダーが表裏一体となったフォトカードで、1年通して映画『ヴィレッジ』の世界を楽しめる特典となっている。超限定発売なので、ぜひ早めにチェックしていただきたい。

文/山崎伸子