山田裕貴&間宮祥太朗&岡山天音が熱弁!スクリーンで“鳴り響く映画”『BLUE GIANT』は「理屈ではなく、運命的なキャスティング」
「音響のいい映画館でも観てほしい!」(間宮)
――本作の映画音楽は、世界的ピアニストの上原ひろみさんが担当。大と雪祈、玉田の3人が結成するバンド「JASS」の演奏は、サックスを馬場智章さん、ピアノを上原さん、ドラムを石若駿さんが担当するなど、豪華なメンバーが顔をそろえています。音楽シーンも迫力があり、思わず劇場で拍手をしたくなりますが、「ここは劇場で観てほしい、聴いてほしい」と思うポイントがあれば教えてください。
山田「『BLUE GIANT』は映画館で観て、聴くしかない映画だ!と思っています。原作の『BLUE GIANT』は、読者の方から『漫画から音が聞こえてくるようだ』とよく言われていますよね。でも僕は原作漫画を読んでいる当時、ジャズの知識が乏しくて、どんな音を想像したらいいのかもわからなかったんです。それが今回、映画になったことで『BLUE GIANT』から音が聞こえてきて、本当に最高で震えました。『JASS』の演奏を聴いていると、お客さん側のリアクションになって『フォー!』と声をあげたくなるんです。すごいプレーヤーの皆さんが演奏をしてくださったので、映画館で観て、聴いたら本当に最高だと思います。僕は、(劇中楽曲の)『FIRST NOTE』が大好きです!」
間宮「立川監督もおっしゃっていましたが、音響システムのいい映画館でも観てほしい映画です。ラストのライブシーンとか、本当に最高ですから」
山田「雪祈のシーンだと、雪祈が『JASS』とは違うバンドの助っ人として演奏するシーンもめちゃくちゃいいよね!あそこはヤバい!」
間宮「人間ドラマとしても、映画館で観てほしいシーンがたくさんあるよね。『JASS』の初めてのライブでは、初心者である玉田が失敗をしてしまって、ライブ後に雪祈が『思っていたより、悪くなかった』と玉田に声をかける。その後、大と雪祈が2人で会話を交わすシーンはとても印象に残っています。大は、玉田は頑張れると信じている。一方の雪祈は、自分たちのために玉田に無理を強いることが果たして良いことなのか?と思っている。どちらも優しさだと思うんですが、その大と雪祈の違う優しさが見られる瞬間は、とてもいいシーンになっているなと感じました。そういうことがあったからこそ、ラストのライブシーンでの玉田の超絶ソロがより響く!」
山田「玉田のドラムソロ!玉田の成長は熱いよね。『君の成長するドラムを聴きにきているんだ』と玉田を見守っているおじさんもよくて…。本作は、大が主人公なだけではなく、生きているみんなが人生の主人公なんだと思わせてくれる作品。そこがまた好きなところです」
岡山「僕はいま間宮くんの話に出た、玉田が苦い思いをする最初のライブシーンは、ぜひ映画館で観てほしいなと思っています。ドラム演奏が止まってしまって、1人だけ置いていかれる玉田の心境を表現するうえで、漫画では描かれていなかった演出がいろいろと加えられているんです。僕も人前に出る仕事をしているので、なんとなくその時の玉田と似たような気分を味わったこともあって。『置いていかれてヤバい、みんなはどんどん先にいってしまう』という感覚が迫ってくるようで、ものすごく怖かった…!」
山田「わかる!自分だけセリフを言えなかったとか、間違えてヤバい!とかそういう瞬間を思いだす感じ。あの時間って、玉田にとってはものすごく長く感じたんだろうな…とかいろいろな想像ができたよね」