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『BLUE GIANT』でも話題のブルーノート東京、行ったことある?日本最高峰のジャズ・クラブを体感してきた

コラム

『BLUE GIANT』でも話題のブルーノート東京、行ったことある?日本最高峰のジャズ・クラブを体感してきた

蛍光色の凄腕ベーシスト、モノネオンが登場!

この日行なわれたのは、新世代の凄腕ベーシストとして世界的に注目を集めるMONONEON(モノネオン)の来日公演。アメリカ、テネシー州出身のモノネオンはプリンスやNe-Yo、Nasなどの大物アーティストとプレイしてきた経歴を誇り、自身もアーティストとして活躍中。本公演は、ギターとキーボード、ドラムのメンバーを従えてのものだ。ジャズというよりはソウル~ファンクのアーティストだが、ブルーノートではジャズに軸足を置きながらも、異なるジャンルのアーティストを洋邦問わず積極的に招聘しており、音楽の多様性を世に伝えている。

蛍光色をあしらったコスチュームを身に着け、ベースのヘッドに蛍光色の靴下をかぶせるなどかなり個性的な出で立ちのモノネオンだが、その演奏技術はめちゃくちゃ高い
蛍光色をあしらったコスチュームを身に着け、ベースのヘッドに蛍光色の靴下をかぶせるなどかなり個性的な出で立ちのモノネオンだが、その演奏技術はめちゃくちゃ高い撮影/古賀 恒雄

客電が抑えられると、いよいよステージのスタート。モノネオンとバンドの面々は拍手に迎えられ、客席を横切ってステージに向かう。演者が客席を通ってステージに上がるパフォーマーのマナーは、これまた『BLUE GIANT』で描かれていたとおりだ。トレードマークの蛍光色をあしらったコスチュームに身を包み、蛍光色の靴下をヘッドにかぶせたベースを奏でながら歌うモノネオン。真剣に耳を傾け、リズムをとるオーディエンス。

ギターとキーボード、ドラムのメンバーを従え、ベースを弾きながら自らボーカルも務めるモノネオン
ギターとキーボード、ドラムのメンバーを従え、ベースを弾きながら自らボーカルも務めるモノネオン撮影/古賀 恒雄

最高の音響環境で観るライブに観客のボルテージも最高潮!

当然といえば当然だが、とにかく音がいい。天井から吊るされたスピーカーは、あらゆる客席に音が届くよう多方向に設定されている。各楽器のソロ演奏もくっきりと響き、実に心地よい。会場で飲んだビールの酔いも手伝い、立ち上がってつい踊ってしまったが、店員の方に訊くと「ほかのお客様にご配慮いただければ問題ありません」とのこと。ジャンルによっては、スタンディングで鑑賞するオーディエンスが多くなる日もあるとのことだ。

モノネオンはジャズというよりはソウル~ファンクのアーティストで、ブルーノートにおける音楽の多様性を感じさせる
モノネオンはジャズというよりはソウル~ファンクのアーティストで、ブルーノートにおける音楽の多様性を感じさせる撮影/古賀 恒雄

熱気に満ちあふれたパフォーマンスを終え、拍手や歓声に送られて、モノネオンとバンドメンバーは、最初に通った客席内の通路を横切り、去っていく。演奏は文句なしに素晴らしかった。それを支えているのが、ブルーノート東京の独特の空気感。演者と観客の距離が近いということもあるが、音の良さも相まってサウンドとオーディエンスの距離も近いものとして感じられた。音楽との緊密な関係を築ける場所、それがブルーノート東京とも言えるのではないだろうか。

観客も拍手をしたり、歓声を上げるなどフロアが熱気に満ちあふれていく
観客も拍手をしたり、歓声を上げるなどフロアが熱気に満ちあふれていく撮影/古賀 恒雄

ライブ後は“Bar BACKYARD”で余韻に浸ってみては?

終演後もドリンクやデザートのオーダーは可能。また、地下ロビーには“Bar BACKYARD”というバーも併設されており、グラスを傾けながらライブの余韻に浸ることもできる。未成年である『BLUE GIANT』の主人公たちよりも上の年齢の方には、ぜひオススメしたい。

取材・文/有馬楽

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