【第95回アカデミー賞】助演女優賞は『エブエブ』のジェイミー・リー・カーティス!64歳のベテラン女優が初ノミネートで初受賞
現地時間3月12日(日本時間3月13日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催中の第95回アカデミー賞授賞式。助演女優賞に輝いたのは、ミシェル・ヨー主演の感涙SFアクション映画、通称『エブエブ』こと『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(公開中)のジェイミー・リー・カーティスで、64歳のベテラン女優が初ノミネートにして初受賞となった。
マルチバースに迷い込んだごく普通の主婦エヴリン(ミシェル・ヨー)が、救世主として覚醒し、カンフーを駆使して世界を救おうとする。カーティスはIRSの監察官、ディアドラ・ボーベアドラ役を演じた。メガホンをとったのは、『スイス・アーミー・マン』(16)のダニエル・クワンとダニエル・シャイナートからなるコンビ“ダニエルズ”だ。製作には世界的メガヒット作「アベンジャーズ」シリーズの“ルッソ兄弟”ことアンソニー&ジョー・ルッソが名を連ねている。
カーティスは「私はここに1人で立っているのではなく、みなさんたちといっしょに立っています」とキャストやスタッフ、エージェント、家族の名前を挙げて「ありがとうございます」と心から感謝する。さらに「私が手掛けた様々なジャンルの映画をサポートしてくれた方々のおかげでもあります。私たちは受賞しました!オスカーに輝いたのです。母と父、2人とも過去にアカデミー賞にノミネートされています。いま、私も受賞しました!」と感涙した。両親がなし得なかったオスカーを、初ノミネートで受賞した。
父はマリリン・モンローと共演した『お熱いのがお好き』(59)などのトニー・カーティス、母はアルフレッド・ヒッチコック監督作『サイコ』(60)などのジャネット・リー、姉は『大逆転』(83)などのケリー・カーティスと、俳優一家で育った彼女。ジェイミー・リー・カーティス自身は「ハロウィン」シリーズ、やアーノルド・シュワルツェネッガーと共演した『トゥルーライズ』(94)などで人気を博したが、今後は『エブエブ』が代表作の1本となりそうだ。
取材・文/山崎伸子