“ダメ息子”な宮沢賢治を支えた父の愛が響く『銀河鉄道の父』場面写真が初解禁
役所広司が主演を務める映画『銀河鉄道の父』が5月5日(金・祝)より公開となる。このたび、本作より親子の絆、そして家族の愛と情熱を感じさせる場面写真が解禁となった。
本作は、宮沢賢治が「ダメ息子だった」という大胆な視点を軸に、大量の資料の中から父の政次郎について書かれた資料を集め、究極の家族愛を描いた第158回直木賞受賞小説「銀河鉄道の父」を原作としたもの。『ファミリア』(23)の成島出が監督を務め、政次郎を役所、宮沢賢治を菅田将暉が演じている。また、森七菜、豊田裕大、坂井真紀、田中泯らが出演する。宮沢賢治の父、政次郎は父の代から富裕な質屋であり、長男の賢治は本来なら家を継ぐ立場だが、賢治は適当な理由をつけてはそれを拒み、学校卒業後は農業や人造宝石、宗教と我が道を行く。そんな様子に政次郎は、賢治のためならと甘やかしてしまう。やがて妹、トシの病気を機に、賢治は筆を執るのだった。
このたび解禁となったのは、倒れた賢治(菅田)を抱きかかえ涙ぐむ政次郎(役所)や、人目もはばからずに号泣したり、賢治が書いた本を見つけ驚きの表情を見せるなど様々な顔を見せる政次郎の姿が切り取られた場面写真。厳格な父であろうとしながら、賢治に深い愛情を注いでいたことが伝わるものとなっている。また、いつか宮沢賢治の映画を撮りたいと願っていた成島監督は原作小説を読み、「政次郎は厳格な人物というイメージがあったため、こんなお父さんだったのかと驚きました。あの時代に、賢治のすべてを受け入れている。ある意味、イクメンの走りかつ親バカで、一生懸命なところがチャーミング。賢治と家族の格闘ぶりも面白かった」と振り返っている。さらに、仲良く河原で過ごす賢治と妹のトシ(森)の未来への希望あふれるまぶしいカットや、トシを励ますために賢治が「風の又三郎」を読んであげる兄妹の強い絆を感じるカット、さらに長男誕生を喜ぶ政次郎、イチ(坂井)、喜助(田中)の若かりし頃の姿、賢治が政次郎に進学したいと願いでる様子、そして祖父の喜助が家族に掴みかかるシーンを切り取った場面写真も披露されている。
互いにぶつかりあいながらも、支えあい、寄り添って歩んできた宮沢家。無名だった宮沢賢治を支え続けた父と家族は劇場でどのようなドラマを生むのだろうか?本作の公開を楽しみに待ちたい。
文/鈴木レイヤ