“キング・オブ・ベストドレッサー”は誰?センス抜群のレッドカーペットファッション総まとめ
難易度の高いアイテムを着こなしたポール・ダノ
多くのメンズがホワイトを選ぶシャツに、ポール・ダノはピンクをチョイス。合わせたボウタイも同じ色。いずれも難易度の高いアイテムだが、数あるピンクの中でも彼の肌の色にとてもマッチしているものを選ぶことに成功したため、浮いて見えないのだ。ドルチェ&ガッバーナのトップスも、ただのシンプルなブラックでないことがポイント。ボトムもすっきりとしたスキニーを選ぶことで、上半身のピンクが野暮ったく見えない仕組み!
ピンク使いの好例コーディネート!リズ・アーメッド
実はピンクは女性ではなく、男性が積極的に取り入れるべき代表的カラーであることを示した好例コーデに成功したのは、昨年のアカデミー短編映画賞受賞作品に関わり、ラッパーとしても活躍するリズ・アーメッド。メンズを展開するブランドのなかで、男性ならではのキュートさを演出できるルックに定評のあるプラダをチョイス。特徴のある襟のブラウンとピンクが、リズの独特のセクシーさを強調して魅力を引き出している。厳格なドレスコードの中でオリジナリティの表現に奏功した。
濃い色のシューズもポイントが高い!セス・ローゲン
多くの男性セレブがブラックのタキシードを選ぶなか、セス・ローゲンはホワイトをチョイス。絶妙なのが、合わせているグレイッシュシルバーのボウタイとボトム。味のあるグレイ&シルバー髭のグルーミングとのマッチングが秀逸で、渋いコーディネートとなった。シューズは濃い色を選んだところもポイント高い。ここでシューズが淡い、明るい色だと全体が締まらないからだ。
なにが自分に似合うかを熟知している…レニー・クラヴィッツ
世界のメディアのいくつかがレニー・クラヴィッツをベストドレッサーに選ぶ一方、ワーストに選ぶメディアも。その理由は、前にもこのルックを披露したから、だとか。確かにまるっきり同じドレスやルックだと、それがニュースになってしまうのがハリウッド。ただ、まるっきり同じこのサンローランのルックでは公に出ていないのではと思われる。つまり、レニー・クラヴィッツは、いつでもどこでも、レニー・クラヴィッツだということか。オールブラック、胸元にはVカットを選んでアクセサリーを纏うスタイルには既視感はある。確かに、レニーは自分のスタイルを確立、なにが自分に似合うかを熟知している。だから、同じルックに見えたということかも。セレブも大変ね!
非の打ちどころがない着こなし!ジェイ・エリス
『トップガン マーヴェリック』に出演したジェイ・エリスは、これもタックススタイリングのパーフェクトと言える着こなし。胸元のホワイトのバランス、ボウタイの大きさや結び具合、ジャケットの上半身へのフィット具合といい、非の打ちどころがない。ルールを守りすぎることでオーソドックス過ぎることを防ぎ、このルックを非凡にしているのが、エレガントにビーズが施されたフェンディのジャケット。男性ならではのカッコいい着こなしというのは、ちらっと覗くカルティエのタイムピース、フラワーやビーズなど、ちょっぴりフェミニンなエッセンスをもったアイテムがもたらしてくれる。
文/八木橋 恵