イラストレーター、朝野ペコが「マンダロリアン」のファンになった理由は?「背景や小道具など隅々まで楽しんでいます」
「クイールがいろいろと教え込む場面は『スター・ウォーズ』らしい師弟関係を連想した」
「マンダロリアン」には主人公である彼らのほかにも、忘れ難いキャラクターが多数登場する。複数のエピソードに登場する者もいれば、一話だけで消えていくキャラもいる。人間であれ、エイリアンであれ、異星生物であれ、その個性は魅力的だ。「シーズン1に登場したクイールは好きでしたね。回収したドロイドを改良して、いろいろと教え込む場面は『スター・ウォーズ』らしい師弟関係を連想しましたし、その後のせつない展開の伏線にもなっていたと思います。先ほど言及したエピソード『乗客』に登場した(グローグーに卵を食べられちゃう)フロッグ・レディもよかったですね。温泉に浸かっているシーンがとてもおかしくて。あの回は一番笑えました」。
「マンドーはヘルメットを脱がないのに感情が読み取れる」
「マンダロリアン」のイラストを描いた際の話も訊いてみた。「作業自体は1週間ほどで、コスチュームなどの細かい部分を確認するのには気を遣いました。今回初めて、『マンダロリアン』をイラストレーターの目線で観ることになったので、細かい確認作業はどうしても必要になってきます。マンダロリアンのアーマーは途中で変わったりしますし、正確さという点でも『間違ったらファンの方にツッコまれる!』という意識はありましたね。一方で、確認しながら実際に描いてみて、ここまで世界観が作り込まれているのはすごいなあと、改めて実感しました」。
先に述べたように、朝野の描いたイラストは好評で迎えられた。グローグーはもちろん、ヘルメット姿のマンドーも柔らかみと温かさを感じさせる。「マンドーはヘルメットを脱がないのに、ドラマを観ていると感情が読み取れるじゃないですか?不思議だなと思いながら描いていましたが、たぶんそれは姿勢や頭の傾け方とか、そういったものににじみ出てくるんでしょうね。グローグーに関しては、劇中での頭身が最高にかわいいので、そこは変えませんでした。ただ、ちょっとだけ白目を多くしたんですよね。グローグーはそもそも黒目が大きいんですけど、表情をわかりやすくしたかったんです」。
イラストレーター。兵庫生まれ大阪在住。書籍や雑誌、広告などのイラストレーションを数多く手掛ける。映画『花束みたいな恋をした』で劇中イラストを手掛け話題に。書籍「映画のセリフで心をチャージ 愛の告白100選」では映画の名シーンを100点手掛ける。
朝野ペコ公式HP