【ネタバレあり】「スター・ウォーズ」らしいバトルで後半戦が幕開け!「マンダロリアン」シーズン3第5話レビュー

コラム

【ネタバレあり】「スター・ウォーズ」らしいバトルで後半戦が幕開け!「マンダロリアン」シーズン3第5話レビュー

「スター・ウォーズ」の実写オリジナルシリーズとしてシーズン1&2が配信され、一躍人気を博した「マンダロリアン」。そのシーズン3がディズニープラスで独占配信中。MOVIE WALKER PRESSでは、本作の魅力をレビュー連載で徹底ガイド。今回は、「スター・ウォーズ」らしいバトルも展開する第5話「チャプター21 海賊」のレビューをネタバレありでお届けする!

※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。

いよいよシーズン3も後半戦!その前に最初の4話を振り返り

シーズン3も、いよいよ後半へ突入。この第5話で、今回のシリーズがどこへ向かおうとしているかが見えてきた。どうやらシーズン3には2つの大きな柱があるようだ。とりわけ重要な柱は、母星マンダロアを失い、いまや流浪の民と化したマンダロリアンの一派“チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ”(以後、ウォッチ)によるマンダロリアンの再統合だ。

母星を失い、流浪の民としてひっそりと暮らしているマンダロリアンたち
母星を失い、流浪の民としてひっそりと暮らしているマンダロリアンたち[c]2023 Lucasfilm Ltd.

まずはシーズン3の最初の4話を振り返ってみよう。教義に背いた主人公ディン・ジャリン(ペドロ・パスカル)がウォッチを追われる第1話から、マンダロアで贖罪に挑んで成し遂げる第2話、マンダロリアンに復帰を果たす第3話へとドラマは発展。その過程で、背教者と見られていたナイトアウルの元リーダー、ボ=カターン(ケイティー・サッコフ)も禊を済ませたと認められ、ウォッチの一員となる。そして第4話では、ディン・ジャリンとボ=カターンが怪鳥から部族の子どもを救ったことで、ウォッチ内でさらに名を上げた。この前半の流れだけでも、シーズン3が過去2シーズン以上にマンダロリアンという種族に重きを置いているのがわかる。

子どもの救出作戦を経て、ほかのマンダロリアンから認められることになったボ=カターン
子どもの救出作戦を経て、ほかのマンダロリアンから認められることになったボ=カターン[c]2023 Lucasfilm Ltd.

マンダロリアンの結束という、ポジティブな要素の一方で、不穏な影もあった。前半4話の中で、異質だった第3話を思い出してほしい。このエピソードでは最初と最後こそ、ディン・ジャリンが主人公ではあったが、中盤の大半は新銀河共和国の中心地コルサントのドラマに割かれていた。かつて帝国に仕えていた人々の社会復帰をサポートする新共和国の恩赦プログラム。シーズン1で帝国軍の残党モフ・ギデオン(ジャンカルロ・エスポジート)に仕えていたクローン学者ペン・パーシング(オミッド・アブタヒ)も、シーズン2でギデオンの部下だった女性士官イライア・ケイン(ケイティ・M・オブライアン)もそこに送られている。この2人の出会い(というか、再会)が、不穏な逸話に発展していく。

新共和国で働きつつ、不穏な動きを見せるモフ・ギデオンの元部下イライア・ケイン
新共和国で働きつつ、不穏な動きを見せるモフ・ギデオンの元部下イライア・ケイン[c]2023 Lucasfilm Ltd.


2人とも改心し、新共和国に仕えているようだが、パーシングは新業務が研究職ではない事務職であることにいらだちを覚えている。イライアは、それを利用してなにやら企てているようだ。イライアの罠に落ちたパーシングは新共和国に不適合と判断され、洗脳という処置を受ける。『未来世紀ブラジル』(85)のようなゾッとする場面だが、それを見つめるイライアは不敵な笑みをもらしていた。いずれにしても、新共和国の体制には脆弱な点があり、帝国軍の残党には付け入るスキがある。それがシーズン3の、もう一つの柱だ。

第4話では、ジェダイのカレラン・ベク(アーメド・ベスト)に救われていたというグローグーの過去も明かされた
第4話では、ジェダイのカレラン・ベク(アーメド・ベスト)に救われていたというグローグーの過去も明かされた[c]2023 Lucasfilm Ltd.
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