尾野真千子「こんな経験初めて」とスタンディングオベーションに号泣!向井理も感慨
向井理の祖母の半生記を映画化した『いつまた、君と 〜何日君再来(ホーリージュンザイライ)〜』の初日舞台挨拶が6月24日にTOHOシネマズ新宿で開催され、尾野真千子、向井理、岸本加世子、駿河太郎、成田偉心、山本むつみ、深川栄洋監督が登壇。上映後の会場からスタンディングオベーションに迎えらた尾野が「こんな経験初めて!」と号泣。鳴り止まぬ拍手に、感動と喜びを爆発させた。
祖母の原作をもとに、向井自身が7年前から映画化を熱望し、企画にも携わった本作。戦後の厳しい時代を二人三脚でどんな困難をも乗り越えてきた夫婦と家族の物語を綴る。
主演女優として本作を背負った尾野は、総立ちとなった会場を見て「こんなの初めて」とびっくり。みるみるうちに涙が溢れ出し、向井の後ろに隠れて号泣。「尾野さん!」「真千子さん!」と歓声が上がると、顔をぐしゃぐしゃにしながら頭を下げた。
向井も胸に手を当てて感無量の面持ち。尾野に優しくハンカチを差し出しながらも「隣で号泣されて、なかなか冷静になってきた」とぼやき、会場も爆笑。尾野が「こんな経験は自分の歩んできたなかで、初めて。こうやってご褒美をもらえたことがとてもうれしいです」と声を震えわせて挨拶。向井も「初めての光景でびっくりしていますが、役者冥利に尽きます」と心を込めた。
トーク中にやっと泣き止んだ尾野だったが、向井が「ここまで作品を引っ張ってきてくれた、主演の尾野真千子さんにお心ばかりのプレゼントを」と口火を切り、黄色の花束を渡すと再び涙が溢れ出した。向井は「幸せだったよ、真千子と共演できて!見えないところで努力が必要なもの。それを一番先頭に立ってやるのは大変なこと。お疲れ様でした」と言葉を添え、尾野は「今日はなんて日だ」と泣き笑い。花束で顔を隠しながら「妻役をやらせていただいて、毎日幸せでした。ともに足並みを揃えて歩んできたことがとてもうれしい」と向井に感謝を伝えた。
最後に向井は「ここにご一緒できなかった野際さん」と6月13日に81歳で死去した共演者・野際陽子に触れ、「野際さんもあの時代が二度ときてほしくないとメッセージを送っていた」とコメント。「僕の好きな昭和の映画ができた。みなさんの拍手に温かいエネルギーをいただき、すごく自信になりました」と感慨を噛みしめるように観客に語っていた。【取材・文/成田おり枝】