菅田将暉、坊主頭で演じた宮沢賢治の様々な顔とは？『銀河鉄道の父』場面写真が解禁

門井慶喜の第158回直木賞受賞小説を役所広司主演で映画化した『銀河鉄道の父』が5月5日(金・祝)より公開となる。このたび、宮沢賢治役を演じる菅田将暉の場面写真が解禁となった。

宮沢賢治が「ダメ息子だった」という大胆な視点を軸に、父、政次郎の視点から、究極の家族愛を描いた本作。メガホンをとったのは『ファミリア』(23)の成島出監督で、政次郎役を役所が、賢治役を菅田将暉が演じているほか、森七菜、豊田裕大、坂井真紀、田中泯らも出演している。政次郎は富裕な質屋を営んでおり、長男の賢治は本来なら家を継ぐ立場だが、家業を継ぐことを断固拒否。学校卒業後の賢治は農業や人造宝石、宗教に興味を持ち、我が道を行くが、政次郎は、賢治のためならと甘やかしてしまう。やがて賢治は病気になった妹のトシ(森)を励ますために童話を書くと、その文才に目覚めていく。菅田は人気ドラマ「ミステリと言う勿れ」では、原作の主人公そっくりのアフロスタイルにするなど、出演作ごとに演じるキャラクターとビジュアルについてのニュースが報じられてきたが、本作でも短髪坊主姿のビジュアルが解禁されると大きな話題となった。

解禁された場面写真は、少し幼さが残る着物姿やグレーの学生服姿、トシのために一心不乱に童話を書きしたためる“詩人、宮沢賢治”を象徴した1枚をはじめ、宗教に信仰した賢治が必死に法華経を唱えるカット、きれいなスーツを身にまといチェロ演奏をするシーンなどを含む計7点。勉学、人造宝石の商いや宗教、文学、農業、音楽と、37年という短い生涯のなかで様々なことに挑戦した賢治。その青春と葛藤を7つの顔で表現する菅田の演技に心が揺さぶられる。

花巻で宮沢賢治の親族にも会うことができたという菅田は「話を聞いていると『やっぱり面白い人だったみたいで！』と話されていました。賢治が多面的なんでしょうね。(賢治の)いろいろな面のここがいいよねというところが、それぞれいっぱいあります」と賢治役を演じた感想を語っていた。そんな菅田が作り上げた魅力あふれる宮沢賢治を、早くスクリーンで堪能したい。

文/山崎伸子