ミニチュア写真家、田中達也が表現者になって気づいた「スター・ウォーズ」のスゴさ…「子どもでも絵に描けそうなわかりやすいフォルムがすばらしい」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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ミニチュア写真家、田中達也が表現者になって気づいた「スター・ウォーズ」のスゴさ…「子どもでも絵に描けそうなわかりやすいフォルムがすばらしい」

インタビュー

ミニチュア写真家、田中達也が表現者になって気づいた「スター・ウォーズ」のスゴさ…「子どもでも絵に描けそうなわかりやすいフォルムがすばらしい」

孤高の賞金稼ぎマンダロリアンとフォースを秘めた幼い相棒グローグーの冒険を描いた、「スター・ウォーズ」の実写ドラマシリーズ「マンダロリアン」。世界中のファンから熱烈に支持されている本作のシーズン3が、現在ディズニープラスで独占配信中だ。フィギュアや野菜、日用品など身の周りにある品々を用いた遊び心あふれるミニチュア写真を撮り続けているミニチュア写真家の田中達也は、そんな本作もモチーフに取り入れて作品を制作している。子どものころから「スター・ウォーズ」の大ファンだという田中に、「マンダロリアン」や「スター・ウォーズ」に感じるクリエイティビティについて聞いた。

「ディン・ジャリンの相方がグローグーになったことで表情が見える楽しさが味わえます」

「マンダロリアン」をはじめ様々な映像作品を題材にミニチュア写真を撮影する写真家の田中達也
「マンダロリアン」をはじめ様々な映像作品を題材にミニチュア写真を撮影する写真家の田中達也

月に一度は「スター・ウォーズ」を題材にした作品を発表している田中に「マンダロリアン」の魅力を尋ねると、「まずはグローグーがかわいい!」という答え。そんなグローグーと誇り高きマンドーことディン・ジャリン(ペドロ・パスカル)が織りなすドラマに心酔しているという。「『スター・ウォーズ』ではジェダイとドロイドの組み合わせはよく目にしましたが、主人公の相方がグローグーになったことで表情が見える楽しさが味わえます。逆にディン・ジャリンはヘルメットをして表情が見えません。いままでと立場が逆になっているおもしろさがありますよね。『スター・ウォーズ』らしさを踏襲しながら、新鮮さを味わえるところもいいです」。

賞金稼ぎのマンドーとそのターゲットだったグローグーが親子のような絆を育んでいく
賞金稼ぎのマンドーとそのターゲットだったグローグーが親子のような絆を育んでいく[c]2023 Lucasfilm Ltd.

2人の関係性もユニークだ。「賞金稼ぎとそのターゲットという他人同士が親子のような関係性を築いていきますが、ポイントは2人の歳の取り方が違うところでしょう。グローグーは50歳ですが、人間でいうとまだ幼児なので、大人になる前にディン・ジャリンは死んでしまうはず。そんな彼らが今後どうなっていくか、すごく気になりますね」。

田中達也の「スター・ウォーズ」関連の最新作。タイトルは「メイザフォース“ビーン”ウィズユー」。枝豆がヨーダに!
田中達也の「スター・ウォーズ」関連の最新作。タイトルは「メイザフォース“ビーン”ウィズユー」。枝豆がヨーダに![c]Tatsuya Tanaka

「マンダロリアンには『プレデター』の要素もあるなと思っています」

「マンダロリアン」の時代設定は『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(83)の5年後。銀河帝国が崩壊したあとの世界だ。「帝国が滅びて世界はよくなったのか?人々にとってなにがよくてなにが悪いのかわからない、混沌としています。そんな世界のなかで、共和国側でも帝国側でもないマンダロリアンの立ち位置がいいですね。このスタンスは今後も続いていってほしいです」。


「スター・ウォーズ」はSF映画をはじめ、時代劇や海賊映画、戦争映画など様々なジャンルとしての側面を持っていた。それは「マンダロリアン」も同じだ。「『マンダロリアン』は西部劇のような趣があり、よく言われる『子連れ狼』など時代劇にも通じますよね。あと、個人的には『プレデター』の要素もあるなと思っています。マンダロリアンは戦いのプロ集団だし、掟を重視していたり、ヘルメットを被っているのもそう。もちろん、マンドーのほうがイケていると思っています(笑)」。

西部劇のような趣も「マンダロリアン」の魅力
西部劇のような趣も「マンダロリアン」の魅力[c]2023 Lucasfilm Ltd.
■田中達也
ミニチュア写真家・見立て作家。1981年熊本生まれ。2011年、ミニチュアの視点で日常にある物を別の物に見立てたアート「MINIATURE CALENDAR」を開始。以後毎日作品をインターネット上で発表し続けている。国内外で開催中の展覧会、「MINIATURE LIFE展 田中達也見立ての世界」の来場者数が累計200万人を突破(2022年9月現在)。2020年ドバイ国際博覧会 日本館展示クリエーターとして参画。Instagramのフォロワーは370万人を超える(2023年3月現在)。著書に「MINIATURE LIFE」、「Small Wonders」、「MINIATURE TRIP AROUND THE WORLD」、絵本「くみたて」、「おすしが ふくを かいにきた」など。

公式サイト「MINIATURE CALENDAR」
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