【ネタバレあり】グローグーがパワーアップ?マンダロリアン大粛清、再び!?「マンダロリアン」シーズン3第7話レビュー
「スター・ウォーズ」の実写オリジナルシリーズとしてシーズン1&2が配信され、一躍人気を博した「マンダロリアン」。そのシーズン3がディズニープラスで独占配信中。MOVIE WALKER PRESSでは、本作の魅力をレビュー連載で徹底ガイド。今回は、衝撃の展開を迎えた第7話「チャプター23スパイ」のレビューをネタバレありでお届けする!
※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。
ついに消息不明だったモフ・ギデオンが登場!ファースト・オーダーへのつながりも見えてきた?
シーズン3を迎えて、これまでとはまるで違う方向へ向かっている「マンダロリアン」。マンダロリアンと新共和国、そして帝国の残党がどう絡み合うのか、残すところあと1話になったこの第7話でやっとその関係性が見えてきた。
ひと言で言ってしまえば“マンダロリアンvs帝国の残党”になる。
やっぱり元気いっぱいに生きていたモフ・ギデオン(ジャンカルロ・エスポジート)が、再び帝国が銀河を制圧するためにはまず、邪魔なマンダロリアンの粛清を提案するからだ。
それにしてもこの第7話、その急展開に驚くばかり!
雨に滲む極彩色のネオン。これまで見たことのない、まるで『ブレードランナー』(82)のような夜のコルサントの路地裏でイライア・ケイン(ケイティ・オブライエン)がホログラムのモフ・ギデオンに、敵対していたはずのデス・ウォッチとチルドレン・オブ・ザ・ウォッチが手を組んでいることを告げるシーンから物語は幕を開ける。
エピソードタイトルは「スパイ」なのだから、このイライア・ケインのことを指しているのだろう。
ケインの報告を受けたギデオンは、自分を入れて9人のシャドー評議会(この名前は初なのでは?)を開きマンダロリアンの粛清を提案する。
このとき、まず注目しなくてはいけないのは「スローン大提督の帰還」という発言。スローン大提督は小説版「スター・ウォーズ」(「帝国の後継者」)に初登場したあと、アニメシリーズ「スター・ウォーズ 反乱者たち」で人気を博したヴィランだ。「マンダロリアン」ではシーズン2の第5話「チャプター13 ジェダイ」で、アソーカ(ロザリオ・ドーソン)が帝国の執政官モーガン・エルズベス(ダイアナ・リー・イノサント)に対して「スローン大提督の居場所は?」と詰問。8月配信スタートの新シリーズ「アソーカ」では、そのスローンがメインのヴィランになることが、先日の「スター・ウォーズ・セレブレーション」で発表されたばかりだ。「アソーカ」の予告編では、彼を特徴づける白い軍服に身を包んだ後姿が映し出され、この新シリーズのヴィランを明らかにしている。
スローン大提督を演じているのはマッツ・ミケルセンの実兄、ラース・ミケルセン。「反乱者たち」でスローンの声を当て、今度は実写でも演じることになった。
評議会の何人かはスローンの帰還を帝国の再建にマストだと考えているが、ギデオンは「彼の帰還のウワサは聞いていない」といい「新たな指導者が必要」と口にする。ということはつまり、自分こそが帝国の再建者にふさわしいと思っていることになる。ギデオンとスローン、これから始まりそうな2人の権力争いに興味津々だ。
もう一人、評議会で出てきた「ハックス司令官の蘇り(ネクロマンサー)計画」。ハックスと言えば『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)から登場していたアーミテイジ・ハックス(ドーナル・グリーソン)を思い出すが、時代を考えれば彼の父親、厳しい訓練プログラムを開発したアケニス・アカデミーの監督将校ブレンドル・ハックスのことだろう。彼のこのプログラムによってファースト・オーダーのストームトルーパーの軍隊が組織されたとも言われているのだが、早くもファースト・オーダーの片鱗が!?言われてみれば、このあと登場するダーク・トルーパーのデザインがファースト・オーダー時代に近いような気がするのだけど…。