【ネタバレあり】グローグーがパワーアップ?マンダロリアン大粛清、再び!?「マンダロリアン」シーズン3第7話レビュー
最終話へ向けて急展開…再びマンダロリアンたちに危機が訪れる!
その一方で、ディン・ジャリン(ペドロ・パスカル)とボ=カターン・クライズ(ケイティー・サッコフ)はマンダロリアンを見事にまとめてネヴァロに凱旋。祖国を再建すべく、マンダロアへと向かう。
そのマンダロアで彼らを待っていたのは、かつてボ=カターンが率いていた精鋭部隊ナイト・アウルの生き残りたち。彼らをまえにボ=カターンは、民の命を守るために降伏したが、帝国に騙され殲滅されたことを語る。その話を聞いたあと、ディン・ジャリンが「君の歌はまだない。それが描かれる日まで、俺はお前に仕える」と激白。いや、このセリフ、かなり熱くなります!
ちなみにディン・ジャリンもこの時「レディ・クライズ」と呼んでいる。ナイト・アウルの残党たちに「レディ・ボ=カターン」と呼ばれるお姫さまなわけだから当然と言えば当然。この2人、恋愛濃度の薄いハン・ソロ&レイアの関係になる!?
ところが、そんな彼らの前にギデオンとトルーパー軍団が立ちはだかる。しかもギデオンはベスカーで作った黒いアーマーで全身を覆い、まるでダース・ベイダーのよう。トルーパーもベスカーのアーマーで身を固め、マンダロリアンたちと死闘を繰り広げる。
そんななか、自己犠牲を払うのが、なにかとディン・ジャリンと衝突していた大男のパズ・ヴィズラ(声を当てているのは、シリーズのクリエーター、ジョン・ファヴロー)。ギデオンたちの猛攻をひとりで受け止め、3人のプレトリアン・ガード(!)に倒されるまで一族を命に代えて守る!そして、ディン・ジャリンはギデオンに捕まってしまう。
ここで気になるのが、なぜギデオンはマンダロリアンたちの行動を知っていたのか?このエピソードのタイトル、“スパイ”がマンダロリアンのなかにいるのではないか?ということなのだ。始まりのイライア・ケインがスパイではあることはすでに明らかなのだから、お終いにも意外なスパイがいるのではないかとついつい推測してしまう。なぜなら、タイトルが「Spies」と複数形になっているからであり、ギデオンが戦う前に「よくぞ仲間(マンダロリアン)を集めてくれた」というからだ。となると、一族を結束させようと言い出したアノ人が、もしかしてスパイなのか!?
さてさて、そこでグローグーである。シーズン3では活躍が少なかった彼だが、ここにきて大異変が!かつて子守ドロイドとしてディン・ジャリンとグローグーを助けてくれたドロイド、IG-11。ディン・ジャリンも復活を切望していたこのドロイドが、アンゼラ人の技術によって操縦式ドロイドへとリメイク。名前もIG-12となって、なんとグローグーの手足になったのだ。胴体部分にグローグーが座り操作するという方法で、YESとNOのレバーで意思表示もできる。ディン・ジャリンが「ドロイドの操縦はまだ早い」と言えば「NO」を連呼し、グリーフ・カルガ(カール・ウェザース)が「いいじゃないか」といえば「YES」を連呼する。町に出れば露店で食いしん坊ぶりを発揮してジャリン・パパを困らせる。久々なわんぱくぶりに頬が緩みっぱなし!
が、グローグーのハイライトは、チェスゲームで本気のケンカを始めたパズ・ヴィズラとアックス・ウォーヴス(サイモン・カシアニデス)を止めるところだろう。2人の間に割り込み、レバーを引いてNOを連呼。ケンカを見事に止めてみせる。大きな身体と言葉を手に入れたことで、しっかりチームの一員としての役目を果たしている。そんなグローグーを見てボ=カターンがディン・ジャリンに「立派な弟子」というのは興味深い。もう父子の関係ではなくなったということなのかもしれない。
次はついにシーズン3の最終話。捕まってしまったディン・ジャリンの運命は?身体と言葉を手に入れたグローグーが動くのか?本当にマンダロリアンのなかにスパイがいるのか?そして、ついにスローンがその姿を表すのか!?「アソーカ」との懸け橋にもなりそうな予感!
文/渡辺麻紀