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記録づくめ!『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の大旋風を“数字”で見る

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記録づくめ!『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の大旋風を“数字”で見る

イースターの週末に向けて、変則的に4月5日の水曜日に公開を迎えたイルミネーション・エンタテインメント制作の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(4月28日日本公開)。先週末(4月7日から4月9日)の北米興収ランキングは、まさにマリオ一色。まずはその興行成績と、打ち立てた記録の数々を整理していきたい。

公開から3日間で北米興収1億ドルを突破!世界興収はあっという間に4億ドル超え
公開から3日間で北米興収1億ドルを突破!世界興収はあっという間に4億ドル超え[c]2022 Nintendo and Universal Studios

4343館で封切られた『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。初日から2日間で興収5800万ドルを突破する好スタートを切ると、金曜日に興収1億ドルを突破。公開から3日で興収1億ドルを超えた映画はこれまでも複数本あるが、すべて平日での達成は史上4本目で、アニメーション映画では初めてのこと。また初日ではない金曜日のデイリー興収は、実写とアニメをすべて含んでも歴代トップの成績に。

そして週末3日間の興収は1億4636万ドル。これは歴代30位の成績だが、アニメーション映画に限定すれば『インクレディブル・ファミリー』(18)に次ぐ歴代2位。公開5日目の時点で累計興収2億ドルを突破し、同時に公開を迎えた70の国と地域を含んだ全世界興収も早々に4億ドルを突破。『アナと雪の女王2』(19)を抜いてアニメーション映画史上最大の世界オープニングであり、2023年公開作最大のヒットに。もちろんイルミネーション作品としてもゲーム原作映画としても史上最大の世界オープニングとなった。

【写真を見る】「ミニオンズ」のイルミネーションが描くスーパーマリオ!キャラクターデザインも絶賛の嵐に
【写真を見る】「ミニオンズ」のイルミネーションが描くスーパーマリオ!キャラクターデザインも絶賛の嵐に[c]2022 Nintendo and Universal Studios

そんな記録づくめの『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ではあるが、批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば、批評家からの好意的評価の割合は57%と伸び悩み気味。それでも観客からの好意的評価の割合は96%と高い。これだけインパクトのある興行成績を叩きだしたとなれば、イルミネーション作品としては『怪盗グルーのミニオン危機一発』(13)以来のアカデミー賞長編アニメ賞候補も夢ではないだろう。


ハリウッドの名コンビ、ベン・アフレック&マット・デイモンがタッグを組んだ『AIR/エア』
ハリウッドの名コンビ、ベン・アフレック&マット・デイモンがタッグを組んだ『AIR/エア』[c]AMAZON CONTENT SERVICES LLC

一方、ベン・アフレックがメガホンをとりマット・デイモンが主演を務めた『AIR/エア』(日本公開中)も水曜日公開を迎えた作品。こちらは週末3日間で興収1445万ドルと、わずかに『ジョン・ウィック コンセクエンス』(9月日本公開)に届かず3位スタート。

初日から5日間の興収は2000万ドルをかろうじて上回っており、変則公開のため単純比較は難しいが、『ザ・タウン』(10)や『アルゴ』(12)には一歩及ばずといった滑りだし。それでも「ロッテン・トマト」によれば、批評家からの好意的評価の割合は92%、観客からの好意的評価の割合は98%と非常に高い評価を獲得。来年のアカデミー賞の有力コンテンダーになるとの期待も高まっており、今後の動向に注目しておいた方がよさそうだ。

文/久保田 和馬

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