実写版『リトル・マーメイド』吹替声優が発表！“セバスチャン”木村昴＆“トリトン”大塚明夫が丁々発止のやり取りで会場沸かす

2023年に創立100周年を迎えるディズニーが、名作アニメーションを実写化する『リトル・マーメイド』(6月9日公開)のプレミアム吹替版声優お披露目イベントが5月1日にEX THEATER ROPPONGIで開催され、豪華声優陣がズラリと登壇。先日、アリエル役を豊原江理佳が演じることが発表されたが、ステージでは、セバスチャン役を木村昴、アースラ役を浦嶋りんこ、エリック役を海宝直人、フランダー役を野地祐翔、スカットル役を高乃麗、トリトン役を大塚明夫が務めることが発表された。

まだ見ぬ人間の世界に憧る海の王女アリエルを主人公とした本作。大規模なオーディションにより抜てきされた期待の新人、ハリー・ベイリーがアリエルを演じる。この日は、豊原が約30人編成のオーケストラによる生演奏にのせ、作品を象徴する楽曲「パート・オブ・ユア・ワールド」を生歌唱。伸びやかかつ、力強い歌声を披露して会場を魅了した。

歌唱を終えた豊原は「『パート・オブ・ユア・ワールド』を初めて皆さんの前で披露することに、すごくドキドキしていました」と打ち明けながら、「いまの想いが伝わればいいなという気持ちで、歌わせていただきました」と心を込めて、大きな拍手を浴びていた。

そして豊原の「私のすてきな仲間たちを紹介します」との掛け声をきっかけに、豪華声優陣が登場。海の王トリトンに使える執事長、セバスチャン役の木村は「大のディズニー好き。なかでも『リトル・マーメイド』は非常に好きな作品。携われることを誇りに思います」と切りだし、「知人、家族にも内緒にしていました。ついにこの時をもって自慢できることがすごくうれしい」と喜びをかみ締めていた。

名曲ぞろいの作品として知られる『リトル・マーメイド』だが、セバスチャン役の木村は人気の楽曲「アンダー・ザ・シー」の歌唱にもトライしている。「歌っている時も本当に楽しかった」と大きな笑顔を浮かべ、「耳馴染みのある曲だとは思いますが、よく知っている『アンダー・ザ・シー』だけれど、『初めて聴くような曲だな』と思ってもらえるような新鮮さを注げたらと思って、トライさせていただいた」と充実感をにじませていた。

アリエルが思いを寄せる人間の王子エリック役の海宝も「木村さんに負けないくらい、ディズニーの大ファン。ディズニーに育ててもらったというくらい、愛がある。本当にうれしいです」と声を大にし、ずる賢く執念深い海の魔女アースラ役の浦嶋も「念願のアースラ役。うれしかったです！」と満面の笑み。「アースラの魅力は、強欲なところ。でも愛おしい一面もある」と愛情を傾けていた。

アリエルの幼なじみで親友のフランダー役を演じる野地は、「お母さんから『フランダーに選ばれたよ』と聞いた時はとてもうれしかったです。フランダーと僕は、臆病で心配性で強がっているところが似ているなと思いながら、お芝居をしました。フランダーはアリエルのことが好きですが、僕もアリエルの歌声が大好きです」としっかりと挨拶。これには周囲も感心しきりで、木村が「完璧！さっきまでガチガチに緊張してたのに！話し出したら、むっちゃ上手にしゃべる！バッチリだぜ！」と称えると、野地もうれしそうな表情を見せていた。

陽気で騒がしい目立ちたがり屋のカモメ、スカットル役の高乃は「私も本当に早く人に言いたかった！」とうずうずしていた様子で、「やっと解禁になった。どのようにできあがっているのか、ワクワクが止まりません」と完成作に期待。アリエルの父親で海の王トリトン役を演じる大塚は、「緊張して困っている」と苦笑しつつ、「ずいぶん長いこと、この仕事をやってまいりましたが、ディズニーさんでこれだけの作品に出させていただくのは初めて。こういうイベントの経験も少ないものですから、非常に緊張しております」とコメント。「恐ろしいお父さんで、アリエルを叱るけれど、そこに『アリエルのことが心配でたまらない』という愛が透けて見えるといいなと感じながら演じました」と語る。

豊原による歌唱の感想を聞かれると、大塚は「天女かと思いました。好きです」と直球の告白。木村が「あんまり天女って聞かないなと思って。天使とか、女神とかなら聞くけど」とツッコむと、大塚は「セバスチャン！」と一喝。木村は「はいー！」と姿勢を正して「びっくりした！背筋が伸びた！」と目を丸くするなど、役柄さながらのやり取りを見せて会場の笑いを誘っていた。

取材・文/成田おり枝