『リトル・マーメイド』王林と天才ピアニストのますみがアリエルの姉役に決定!アフレコに大奮闘
今年創立100周年を迎えるウォルト・ディズニーが、名作アニメーションを実写化したミュージカル映画『リトル・マーメイド』(6月9日公開)。このたび、本作の日本語吹替版にて、主人公アリエルの姉、インディラ役を青森県出身の人気タレントの王林が、同じく姉のタミカ役をお笑い芸人、天才ピアニストのますみが務めることが決定した。
公開当時アニメ映画史上1位のヒットを記録し、アカデミー賞主題歌賞、作曲賞を受賞した『リトル・マーメイド』(89)を実写化した本作。海の王女アリエル(ハリー・ベイリー)は、嵐に遭った王子エリック(ジョナ・ハウアー=キング)を救ったことをきっかけに、まだ見ぬ人間の世界への好奇心を膨らませる。人間の世界に飛び出したいという気持ちが抑えきれなくなったアリエルは、海の魔女アースラ(メリッサ・マッカーシー)のもとへ行き、世界で最も美しい声と引き換えに、3日間だけ人間の姿に変えてもらうという恐ろしい取引を交わしてしまう。
6人いるアリエルの姉たちは、いつも世界中に散らばっており、「コーラル・ムーン」と呼ばれる時期に父、トリトン王の元に集まってくる。そんな各地にいる姉妹の設定になぞらえ、吹替版声優も、東北を代表して王林が姉インディラ役に、関西を代表してますみが姉タミカ役を演じることになった。
青森弁がチャームポイントの王林は、大好きな『リトル・マーメイド』で、インディラ役の吹替声優に抜擢されたことについて「私がやっていいのか?という気持ちが一番大きいんですけど、『リトル・マーメイド』はいままで生きてきた歳の数よりも観たというくらい、本当にたくさん観ているんですよ。声のお話をいただいたので『ええ!自分が?』という気持ちが一番ですけど、せっかくこうやってありがたい機会をいただき、自分のなかでも新しい扉を開けるチャレンジなので、気持ちを乗せて頑張っていけたらなと思います」と意気込みを見せた。
海の世界を意識した衣装でアフレコに挑んだ王林は、染みついた青森弁が抜けず、吹替監督からツッコまれると、思わず「標準語ってどんな感じでしたっけ?」と笑うお茶目な一面も見せた。しかし、監督の熱心な指導が入り、王林はテイクを重ねるにつれて、普段の天然で可愛らしいキャラクターからは想像できない真剣な表情を見せていく。最後には監督も「すばらしい!」と絶賛の声が上がるほど、青森弁が封印された、ほかでは見られない演技を披露した。
そして、「女芸人No.1決定戦 THE W」6代目女王のお笑いコンビ、天才ピアニストのますみは、吹替初挑戦となったが、勢い余って、上沼恵美子のモノマネをしながらアフレコし始めるというまさかの事態となった。突然のぶっこみに動揺を隠せない監督。そのままモノマネを続けるますみだが、現場の空気に耐えられず、「監督、ごめんなさい。ちゃんとやります!」とすかさず謝罪するという、芸人魂が抑えられない一幕も。さらに本来はますみのみの予定だったが、当日に相方の竹内も役をもらえないかとお願いし、なんと急遽、“村の女性役”にねじ込んでもらうことに成功した。一言ながらも、監督の指導のもと、リテイクするたびにアフレコが上手くなっていった竹内。最後にはコンビ揃って大絶賛され、「THE W」覇者ならではの演技力を見せつける結果となった。
元々ディズニー作品が大好きだというますみ。吹替版声優に決まったとこについて「私は次女でして、けっこう末っ子気質というか、妹ちゃんみたいなキャラクターだったので、お姉さんって立場に憧れてまして。今回、アリエルのお姉さん役を演じられて、人生の目標を達成した気持ちです」と喜びを語った。また監督から女優の気質があると褒められたことに対し「率直にうれしいというのもありますし、主役の話が来たら受けようかなと思います」と、すでに女優気取りな回答も。関西弁を封印して挑んだ、天才ピアニストの演技にぜひ注目してほしい。
同じアリエルの姉役として、東北と関西からそれぞれ『リトル・マーメイド』を盛り上げていくことになった王林と天才ピアニストは、公開が近づくなかで、お互いに熱のこもったPRをすべくエールを送り合った。天才ピアニストから王林へ、「我々は関西地区の担当なんですけど、王林さんは東北地区のPRをされるということで、この『リトル・マーメイド』を同じ“女優”仲間として、あ!違いました、同じ“アイドル”仲間として一緒にPRを頑張りましょう!」と言うと、王林からは「ますみさん、竹内さん!今回一緒に“女優”として頑張らせていただくということで(笑)、普段は違うジャンルで頑張ってきている私たちですけど、この機会に私たち“女優”として新しい一面を見せていけるように頑張りましょう!そしてこの『リトル・マーメイド』を日本にいっぱい届けられるようにお互い力を合わせましょう!」と、熱いエールを返した。
文/山崎伸子